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「日本代表は“1年休む”」男子バレー西田有志25歳が明かす“休養宣言”の真意「“もう必要ない”と言われるリスクがある。それでも…」
text by

米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byAsami Enomoto/JMPA
posted2025/04/23 11:01

2025年度の日本代表登録メンバーに選出された西田有志(25歳/大阪ブルテオン)。代表活動についてはしばらくの休養を宣言しており、今後の動向が注目される
ミキエレットは手を中(クロス側)によく入れてくるので、右手がその分、離れるから、右手に当てて飛ばそうと思ったんですけど、やっぱり身長も高いし(205cm)手も長いから、右手まで届かなかったというのはありました。
「だる! ここで身長かよ!」と思いました。悔しかったというか、腹が立ちましたね。自分にないものを持っている相手が、それを武器にしてきたのが一番きついな、と。
あの時、関さんはめちゃくちゃいいトス上げてくれたのに。自分も、焦っていたとか冷静さを失っていたというのはなく、ブロックも見えて、しっかり狙っていた。それまではずっとブロックアウトだったり、いろいろやりながら点を取れていたので、「これ決めれる」と思ったんですけど、それが負けだったのかなと。うまくいかないもんですね。
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まだまだ全然、トップレベルじゃねえなって、相変わらず思いました。確かスパイク決定率は50%を超えていた(52.9%)んですけど……。ポイント、ポイントなんですよね。勝てたとも思うけど、でもその勝つために取るべき要所のポイントを取った場面が、相手のほうが多かった。相手が持っていた。それしかないと僕は思います。
出し切ったという思いもあるし、めっちゃええ試合をやったとは思うんですけど、なんか「ええ試合やった」と言われると、余計に悔しいんですよ。
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4試合を通して好調を維持し、チームトップの81得点をパリに刻んだが、準決勝には届かなかった。試合終了の直後、西田は受け入れ難い現実に抗うように、イ! と顔を歪めた。そして、呆然と肩を落としながら整列に向かう石川キャプテンに後ろから抱きつき、言葉をかけた。
◇◇◇