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「いまの佐々木は藤浪みたいな状態かもね…」NHK解説者が指摘する、“佐々木朗希と藤浪晋太郎の共通点”「制球難だとドジャースも使いづらい」
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沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph byGetty Images
posted2025/04/11 17:04

ドジャース佐々木朗希(23歳)。3度目の先発登板となったフィリーズ戦、5回途中まで1失点と好投した
「ふたりとも手足が長いからフォームがばらつきやすいんだと思う。ただ、藤浪と佐々木は投げ方が違う。藤浪は元々クロスステップで腕が少し遅れて出てくるけど、佐々木はまっすぐ踏み出して腕がそんなに遅れずに出てくる。藤浪の場合、コントロールがいいときのクロスステップの投球は武器になってたけど、コントロールが悪くなったことで、それが凶器になっちゃった。佐々木に関しては、契約上マイナーに落とせるのかわからないけど、ドジャースは今後どういう使い方をしていくのか気になる。このままコントロールが定まらないと使うのも躊躇するだろうね」
佐々木は3度目の先発登板となったフィリーズ戦では、5回途中まで投げて1失点3安打2四球4奪三振の好投。ここから評価を高めていくことが期待される。
一方、佐々木や大谷、山本が所属するドジャースは開幕8連勝。その後、3連敗もあったが10勝4敗とまずまずのスタートを切った。
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「大谷がサヨナラホームランを打った2日のブレーブス戦は、NHKで解説していて、そのときに5回までに2点か3点取れば、追いつくと言った。そしたらその通りになったんですね。5点くらいのビハインドでもドジャースにとっては射程圏内。昨年のポストシーズンからリリーフ陣は良くなっている。
ちなみに、連勝中のときの先発ってすごい嫌なんです。俺の現役時代もドラゴンズで11連勝したことがあって、そのときの先発は勢いを止めたくないからプレッシャーがすごい。だから、フィリーズ戦初戦で登板予定の山本もかなりプレッシャーを感じていたはず」
5日のフィリーズ戦、山本は6回1失点と好投したが、チームは2-3で敗れ黒星がついた。
鈴木誠也「昨季との“決定的な差”」
武田氏が、次に話題に出したのが菅野智之(オリオールズ)である。菅野は30日のブルージェイズ戦に先発し、4回2失点。5回の投球練習中に両手のけいれんで降板となったが、まずまずのデビュー戦となった。
「菅野は悪くなかった。初回は緊張もあってか、ボールがよくなかったけど2回から立て直したね。2回からはストレート中心でピッチングを組み直して、低めにコントロールができていた。ストレートも150キロ前後出ていたし、調子はいいと思う。ああやって立て直せるのは、経験を積んでいる投手ならでは。結構汗をかいていたから、前腕がつったような感じでけいれんしたんだろうけど、次回に影響はないでしょう」
実際に菅野は、5日のロイヤルズ戦で5回1/3を1失点。35歳でのメジャー初勝利を挙げた。
そして、武田氏が「30本塁打を期待している」という鈴木誠也は、2打席連続を含め、これまでに4号を放っている。