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“105キロの相手”にも巴投げ…角田夏実(32歳)が世界選手権“辞退”のウラに「2つの理由」 じつは“体重無差別”での闘いにこだわってきた過去
text by

松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2025/04/10 17:01
世界選手権の“辞退”が発表されたパリ五輪金メダリストの角田夏実(32歳)
「軽量級でも大きい相手に立ち向かえるように」
あれからさらに進化して迎える今回は、過去2大会と違いもある。
「今年から『足持ち』もありになったので、その辺をうまく使いながら、軽量級でも大きい相手に立ち向かえるように頑張りたいと思っています」
と言うように、今大会では組んだ状態から相手の下半身への攻防が解禁される。体の小さな選手にとっては戦いやすくなる材料だ。
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加えて、2020年、2021年はともにコロナの影響により、講道館にある道場での、無観客の開催であった。今回は横浜武道館で有観客だ。その意味でも異なる。
むろん、体格の違いは大きな差となる。
一方で、柔道界に「小よく大を制す」という言葉がある。
大きな目標として描いてきた舞台で、どのような試合をみせるのか。その先の決断はともかく、まずは大会を楽しみにしたい。

