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「ノーステップで右中間弾とは」不作センバツでスカウトが衝撃“ドラフト候補No.1野手”横浜・阿部葉太の高い野球IQ…155キロ腕・石垣元気は? 

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間淳

間淳Jun Aida

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photograph byHideki Sugiyama

posted2025/04/06 11:03

「ノーステップで右中間弾とは」不作センバツでスカウトが衝撃“ドラフト候補No.1野手”横浜・阿部葉太の高い野球IQ…155キロ腕・石垣元気は?<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

横浜の主将・阿部葉太は強肩強打に加えて俊足好守でプロスカウトの目に留まったようだ

 決勝戦の初回には、安打で出塁後にディレードスチールを決めた。その安打の打球が一塁走者に当たる守備妨害で嫌なムードが漂う中、阿部は盗塁でチャンスを拡大し、続く打者のタイムリーで先制のホームを踏んだ。

 センターの守備でも2点リードの6回2死三塁の場面で、安打と思われたライナーをダイビングキャッチで押さえた。失点すれば智弁和歌山に流れが傾きかねない重要な局面を好プレーで救い「常に様々な打球を想定して、その打球に対する動きを決めています。ファインプレーはすごくチームに流れを引き寄せますし、あの場面で1点取られてしまったら、完全に流れが相手に動いてしまうのは分かっていました」と試合後に振り返っている。

エナジックの戦いぶりなども新たな可能性に

 第1回で取り上げたエナジックスポーツの「ノーサイン野球」などに高校野球の新たな可能性を感じながらも――プロの目には“不作”に終わった今春のセンバツ。だが、高校球児の成長は周囲の予想を覆す時もある。今夏の甲子園では高校野球ファンとして試合を楽しむ余裕がないくらい、スカウトの本業が忙しくなるかもしれない。第1回からつづく〉

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「スカウト泣かせでした」某球団スカウト、声のトーンは低く…ドラフト候補“不作”な中でのホンネ評価「でもエナジックは野球界に風穴を」

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