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「才木は世界にバレた。メジャーで大型契約が取れるよ」NHK解説者が絶賛する、阪神・才木浩人26歳「ストレートの回転数2700回、メジャーでもトップレベル」
text by

沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph byJIJI PRESS
posted2025/03/28 18:30
阪神・才木浩人(26歳)。写真は昨年12月の契約更改後の会見。推定年俸1億2000万円と報じられた
「戸郷は良くなかった。やっぱりメジャー球団を相手に、力みも出たのかもしれない。阿部慎之助監督も『いい薬になる』と言っていたが、これを機にレベルアップして、菅野に代わるエースになってほしいね。巨人という強いチームにいて、戸郷のボールがあれば、15勝しててもいいのに、昨年は12勝どまりというのはもうひとつ物足りない。ピッチャーには、ここを抑えれば勝てるという要所を見極める力が必要なんだよ。『このイニング、このバッターを抑えれば、今日は勝てるな』ということが感じられるかどうか。それは経験にもよると思うから、ベテランの田中将大に勝ち方を聞いて、今年は15勝以上あげてもらいたいね」
「(NPB球)みんな今年は飛ぶって言っていたよ」
MLBとの対戦で浮き彫りになったNPB統一球の「飛ばない」問題についても、武田氏に聞いてみた。
「たしかに、日本のボールは去年は飛んでいない。俺も試合を見ながら、飛ばねーなーと感じていた。でも今年、キャンプに行ったときは、みんな今年は飛ぶと言っていたよ」
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毎年、ボールの飛び具合が変わるのは、もはや日本球界では公然の秘密となっている。
そもそもNPB公式戦で使用される統一球は2011年に導入され、当初は極端に飛ばない状況が続いたこともあった。統一球導入以前は、球団によって使用球が異なっていたが、武田氏はこのボール問題について「プロ野球界の闇だよ」と話す。
「ボールの飛び具合はしょっちゅう変わる。俺らが現役の頃は統一球がなかったけど、メーカーごとに飛んだり飛ばなかったり、投げやすかったり投げにくかったり色々あった。当時はホームの先発ピッチャーが、その試合で使うボールを決められたので、俺も自分に合うメーカーのボールを選んでいたね」
とはいえ、武田氏の現役時代に比べると、格段に飛ばないようになっているという。
「昔の打球はべらぼうに飛んでたからね。外角の球をこすった程度の当たりが、ライトスタンドに入る時代だった。だから、今のピッチャーはいいなと思うときもあるね」
プロ野球の前夜祭として、MLB東京シリーズはおおいに盛り上がった。シーズン中は、これ以上の熱戦を期待したい。

