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『鬼レンチャン』で話題を集めた上谷沙弥が告白「300m走の練習の時から泣いていた」“敗者引退マッチ”に挑む人気悪役レスラーの切実な願い 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2025/03/06 11:04

『鬼レンチャン』で話題を集めた上谷沙弥が告白「300m走の練習の時から泣いていた」“敗者引退マッチ”に挑む人気悪役レスラーの切実な願い<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

3月3日、中野たむとの「敗者退団マッチ」に勝利した上谷沙弥

 後楽園で上谷がたむを下したフィニッシュは、いつものスタークラッシャーとは違い「カミゴェ式ビッグブーツ」だった。カミゴェは飯伏幸太が「神」と崇める棚橋弘至に勝利したことから命名された技だ。神超え=カミゴェ。その技のチョイスから、上谷にとってのたむがどんな存在なのかが伝わってくるような気がする。

「引退までかけないと終われない」

 カミゴェ式ビッグブーツを放つ直前、上谷の動きが数秒だけ止まった。試合を終えることを躊躇しているかのようだった。3カウントを奪ってから起き上がる時にも時間がかかった。表情を見られたくなかったのかもしれない。自分をプロレスに引き入れたたむを、かつて上谷は「師匠」と呼んでいた。

「中野たむはプロレスを始めたきっかけだし、デビューしてから一番多くシングルマッチをやっている相手。地獄の底まで突き落としてやりたいけど、どこかでもっともっと(闘いたい)という気持ちもあって。だからこそ“負けたら退団”では中途半端なんだよ。引退までかけないと終われない」

 4月27日、上谷沙弥と中野たむは引退をかけて世間と勝負する。

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