プロ野球PRESSBACK NUMBER
「落合監督の配慮がなければ今の自分は…」中日→楽天金銭トレードは“温情”だった「地獄のキャンプでニコーッと」落合博満の素顔を鉄平が語る
text by

間淳Jun Aida
photograph byHideki Sugiyama,Kyodo News
posted2025/02/27 06:01
中日時代、「土谷」表記だった頃の鉄平。楽天へとトレードに出した落合博満監督が見せていた素顔とは
「試合のことも選手の育成も、すごく先まで考えている印象を受けました。楽天にトレードする落合監督の考えや配慮がなければ、今の自分はありません。今の自分がないかもしれないではなく、間違いなくないので感謝しています。それから、落合監督には自分のチームの選手だけではなく、創設したばかりで戦力が整っていなかった楽天を何とかしたい気持ちがあったと思っています」
このまま中日にいても、鉄平が鉄壁の外野陣の一角を崩すのは難しい。しかし、他のチーム、特に新球団の楽天であればレギュラーになるチャンスが十分にある。
この金銭トレードこそが、鉄平にとって最大のターニングポイントとなった。
ADVERTISEMENT
スタメンで試合に出たい鉄平の思い、それにふさわしい打力を認めて落合監督は中日からの放出を決断したのではないか――。
答え合わせはしていない。ただ、常に先を見据えている指揮官だったからこそ。鉄平はそう思っている。
楽天移籍から半年後、落合監督が微笑んできた
そんな楽天移籍から半年後の交流戦のこと。新天地で飛躍のきっかけをつかみつつあった鉄平に対して、球場で再会した落合監督が微笑んでくれたのだという。〈つづく〉

