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長与千種の付き人を務めた“あのアイドルレスラー”は今…全女引退→覆面で復帰も、小倉由美(57歳)が天ぷら割烹の女将になるまでの波乱万丈
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伊藤雅奈子Kanako Ito
photograph byL)Shiro Miyake、R)東京スポーツ新聞社
posted2025/02/21 11:18
全日本女子プロレスでデビューし、ドラマ「輝きたいの」にも出演した元女子プロレスラー・小倉由美さんのインタビュー(最終回)
――目の前で、お母さんが殴られてるんですもんね。
小倉 衝撃だったみたいで。
――スポーツはやっていたんですか。
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小倉 長女と次女は小学生からチアリーディングをやってました。長男はサッカー、野球ですね。小学生のときはずっと野球をやってたので、週末にはお弁当を持たせて、当番でお茶出しとかもやってましたよ。
――3人の子育ては大変だったでしょう。
小倉 子どもを産んでしばらくたってからは、日中の仕事を別のところでやっていたんですが、お店がランチ営業をはじめることになって、忙しくなってきたから、一般職を辞めて、専属になった感じです。それまでは子どもたちと一緒に過ごす時間があったんですが、店に入ってからは夜中まで仕事なので、いっさいできなくなりましたね。日曜・祝日も店はやってるので。
記憶に残っているのは、めまぐるしい新人時代
――目が回る忙しさだったでしょう。
小倉 学校がお店のすぐ近くだったので、子どもたちは(店に)顔を見せてから、家に帰る。学童保育が終わったら、ここでごはんを食べさせて、家に送って、私だけがまた戻ってくるとか。
――なんか、ずっと忙しい人生ですね(笑)。
小倉 いまは家族を養っていかなきゃっていう忙しさで、全女のころとは違う……あっ、でも同じなのかなぁ。新人のときは自分より先輩、いまは自分より子どもたちで、同じですね(笑)。でも、現役時代はある程度中堅になっていくと、自分の時間を取れるし、付き人がつくようになったけれども、振り返るとそのころよりも、新人時代のほうが記憶にあるんですよね。思い入れが強いっていうか。めまぐるしい時間でしたけどね。40日連続の旅(巡業)があったりして。どこで寝てたんですかね。
――ロングサーキットも大変だったでしょうけど。
小倉 巡業は巡業で楽しかったですよ。先輩と、部屋でこっそりお酒を飲んだりして。大森(ゆかり)さん、ジャンボ(堀)さん、(山崎)五紀さんもいたかな。大森さんはほんっとに強くて、ピッチャーで一気とか普通でしたもん。私もやらされたことありますけど、もうグロッキー。さんざん鍛えられました。
――冒頭でおっしゃった「3禁を全部破ってた」の辻褄が、最後でようやく合いました(笑)。《インタビュー第1回、第2回も公開中です》
(撮影=三宅史郎)

