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「宇野ちゃんの瞳孔が開いてる…」対戦相手だった小倉由美が打ち明ける、“北斗晶の頸椎骨折”の真実「ボルトでつながれた姿を見た私は…」
text by

伊藤雅奈子Kanako Ito
photograph byShiro Miyake
posted2025/02/21 11:16

全日本女子プロレスでデビューし、ドラマ「輝きたいの」にも出演した元女子プロレスラー・小倉由美さんのインタビュー(第2回)
「また対戦するのが怖い」という不安があった
――宇野さんは7万人ほどの署名を集めて、88年に復帰しました。小倉さんは賛成でしたか、反対でしたか。
小倉 うーん……本心は複雑でした。また対戦するのがちょっと怖いなという、心配というか、不安はありました。でも、復帰してまた試合できるようにって、(病床に)水着を持っていったのは覚えてます。復帰戦でもいいし、「いずれ着れるようになったら、この水着を着てね」って持って行ったら、のちのち聞いたらそれ、ちっちゃくて着れなかったらしい(笑)。
――宇野さんは当時のインタビューで、「飛び降りて死んでしまいたいと思ったけど、つながれているから、それさえできない」って言ってるんですね。
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小倉 そりゃ、そうですよ。あの姿を見たら、そうですよね。うん。ちょっと、いまでも出てきますよ。そう言われると、あのときの姿が……。
――つらいことを思いださせてしまって、すみません。
小倉 いえ、いえ。
小倉が明かす、北斗晶との“現在の関係性”
――17年に放映された「爆報!THEフライデー」(TBS系)で再会しましたが。
小倉 あの番組で再会というわけではなかったと思います。放送の前にも、プロレスの会場だったのかなぁ、あいさつ程度でしたが、会ったことはありますよ。
――現在は、どういう関係で?
小倉 LINEで連絡を取りましたね。やり取りをするなかで、子どもの写真が送られてきて、私も子どもの写真を送り返して。上の子(佐々木健之介)はもう、結婚なさってるじゃないですか。下の子はいま大学生みたいで、「うちも大学生なんだ」っていう話をして。それが去年かな。
――かつての宇野久子はいまでは北斗晶として、女性があこがれるお母さんの代表格になっています。どう思われますか。
小倉 本当にね。孫までできちゃって。現役のとき、あの事故のあとに家に行って、ごはんを食べたことがあるんですよね。犬がいっぱいいた記憶があります。屋根裏部屋みたいなところがあって、食べたり飲んだりしてましたね。彼女は当時からマメで、料理も上手だったから、いまの活躍は納得できますよね。
〈続くインタビュー最終回では、全日本女子プロレスで迎えた“2度の引退”、そして「天ぷら割烹の女将」に転身した現在の生活などが語られる〉
(撮影=三宅史郎)
