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「私もユウキから“ポイフル”をもらった」米記者の心もつかんだ河村勇輝のキャンディ作戦…”メンフィスの人気者”が進むべきリアルな未来像とは?
posted2025/02/06 17:03

グリズリーズにすっかり馴染んだ様子の河村勇輝(23歳)。後半戦はNBAでのプレータイムをさらに増やせるか
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杉浦大介Daisuke Sugiura
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AP/AFLO
地元紙メンフィス・コマーシャル・アピールのグリズリーズ番記者、ダマイケル・コール氏の言葉からは、優れたプレーメーカーである河村勇輝がチーム内で高評価を受けていることが伝わってくる。ただ、Gリーグでは存在感を誇示している河村も、NBAでは18試合で平均3.2分をプレーして1.3得点、0.7アシスト。世界最高のバスケットボールリーグではまだ立場を確立できていないのが現実でもある。
今後、NBAでプレー機会を増やすためにはどうすればいいのか。そのための鍵となるのは何か。河村のコミュニケーションスキル、チーム内外の人気にも感心させられてきたというコール記者の目には、172cmの小兵ガードが最終的にどんなプレーヤー像を目指すべきかがはっきりと見えているようだ。【NumberWebレポート全2回の後編/前編から続く】
(以下、コール記者の一人語り)
シュート精度向上と守備でのアピール
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ユウキがNBAでもより多くのプレータイムを得るためには、これまでまだ証明できていなかった部分を示していくのが大事だ。
まずはロングジャンパーの精度をリーグの平均かそれ以上まで引き上げることは必須。鍵の一つである3ポイントシュート(3P)は少なくとも38%の確率で決めて欲しいと考えられているはずだ。
また、グリズリーズのテイラー・ジェンキンスHCは何よりもディフェンスを重要視する指揮官だ。ここまでユウキがNBAで機会を得た際、2、3分という短い時間であってもマッチアップする選手にいいプレッシャーをかけ、追い回し、イライラさせることができていると思う。それに関してはいい仕事をしているし、今後もディフェンス面でエナジーを発揮し続けなければいけない。加えてオフェンシブ・ファウルを誘発できるようになればそれに越したことはない。
去年、グリズリーズはジェイコブ・ギルヤードという選手と2ウェイ契約を結んでいた。ギルヤードもまた身長173cmと小柄だったが、2023年のGリーグでアシスト王になった堅実なプレーメイカーだった。