NumberPREMIER ExBACK NUMBER
「戦ってみると想像以上に難しい」五十嵐圭はなぜ44歳にしてB3の古巣・新潟復帰を決めたのか?「今は落ちるところまで落ちてしまったけれど…」
posted2025/02/07 17:01

キャリア22年目にして古巣の新潟でプレーを続ける五十嵐圭
text by

石井宏美Hiromi Ishii
photograph by
Kiichi Matsumoto
Number1112・1113号に掲載の《[44歳の矜持]五十嵐圭「既成概念を覆す」》より内容を一部抜粋してお届けします。
44歳で古巣復帰を決断
群馬クレインサンダーズから4季ぶりに古巣・新潟アルビレックスBBへ復帰した五十嵐圭。キャリア22年目。粉骨砕身の覚悟で勝負のシーズンに挑んでいる。
「直近3シーズンは群馬でプレーしていたので離れてはいましたが、新潟はBリーグ初年度から在籍し、さらに出身地のチームでもある。それが一昨シーズンにB2、そして昨シーズンはB3へと降格が決まった。その姿を見るのは、正直、悔しいというか、残念というか……複雑な気持ちでしたね」
厳しい状況に置かれた昨季終了後、「チームを引っ張って欲しい」「クラブを立て直してほしい」という新潟からのオファーを受け、44歳にして復帰を決断した。
ADVERTISEMENT
「どこに行ってもプレーできる自信はありましたし、とにかくクラブをどうにかして立て直さないといけないという思いが強かった。今は落ちるところまで落ちてしまったけれど、日本で初めてのプロチームである新潟を、チームが本来あるべき場所に戻したかった。クラブが最初に立ち上がったときのように、新潟県民のみなさんに応援してもらえるような、愛されるチームに復活させたかったんです」
B3は「実際に戦ってみると想像以上に難しい」
2季連続でリーグ降格した新潟は、今季からB3リーグで戦っている。当面の目標は1年でのB2復帰だが、開幕から苦しい戦いを強いられ、12勝12敗で9位(1月10日時点)と低迷している。
「B3を経験した選手からも事前にいろいろ話を聞いてはいましたが、実際に戦ってみると想像以上に難しいなと感じています。ただ、相手のプレーやレベル以前に、まずは自分たちのバスケをしっかり確立させなければいけないと痛感しました。前半リードしていても後半に逆転をされるのは自力がない証拠。少しずつチーム力はついてきていると思いますが、さらにレベルを上げていかなければなりません」
チームの指揮を執るヘッドコーチの鵜澤潤とは旧知の仲だ。2018-'19シーズンには新潟でB1中地区優勝を経験。チーム再建へ、ともに支え合う“同志”からかけられる期待、そして信頼も大きい。
「ポイントガードとしてゲームをコントロールするのはもちろん、得点も求められます。今まで以上に役割が多いですね」
開幕当初から状況を的確に判断した鮮やかなパスやドライブなどプレーで牽引し、随所でリーダーシップを発揮している。長いシーズンを考えると、ペース配分を考慮し、プレータイムを抑えながらやっていきたいところだが、今はそんな悠長なことを言っていられない。
B2に昇格するには優勝、最低でもプレーオフに出場できる8位以内に入ることが必須となる。選手、スタッフ、フロントも含め、意識を高く持つことが必要不可欠だ。だが、今の新潟にはそれが欠けていると、危機感を募らせる。
【続きを読む】2月12日まで初月「99円」の新年特大キャンペーン中!サブスク「NumberPREMIER」内の「僕が折茂さんのプレーを見たように」五十嵐圭が語る新潟への“覚悟”を伴う愛情…でも「俺、44歳なんだけどな(笑)」《インタビュー》で、こちらの記事の全文をお読みいただけます。

