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「40歳まで現役やろうよ!」DeNA森原康平を支える地元・広島の「秘密基地」に潜入…“チーム森原”の若手も音を上げる!? ピラティストレとは
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byTakashi Ishizuka
posted2025/01/20 11:00
30歳を過ぎても進歩を続ける森原康平の肉体を支える秘密とは? オフのトレーニング施設に潜入した!
気心の知れた選手たちは、雑談を交わしながらリラックスした様子でアップを始めた。マットの上でストレッチなどをして、体を温めていく。
見た目以上にきついピラティス
そして9時になると、マットピラティスがスタート。体の各箇所にじっくりじっくりと負荷をかけていく。選手一人ひとりにトレーナーが付き、コミュニケーションをとりながらトレーニングを進めていった。
体幹を鍛えるピラティスは、動きに派手さはないが、インナーマッスルの細かい部分までリーチするトレーニングなので、見た目以上にきつい。選手たちの表情は、時折苦悶に満ちており、傍らで見ているこちらも体に自然と力が入り薄っすらと手の平に汗をかいてしまう。
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その後は、マシンピラティスに移行し、マットよりも3次元的な動きで、体の各部位を攻めて行く。日本にあまりないというマシンでいくつものメニューをこなしながら“出力”と“制御力”といったあい反する動作をじっくりと繰り返し、バランスよく身体機能を高めていく様子が見て取れた。
つづいてはウェイトトレーニング。この日は上半身がメインで、ベンチプレスや懸垂をこなしていく。データを詳細に取りながら、個々にあった重量、回数でメニューを消化していった。
とにかく野球だけに集中できる環境
そうこうしているうちに午前中のメニューが終了し、お待ちかねのランチタイム。栄養士がプロデュースした手作りの食事で、この日の献立のメインは野菜たっぷりのキムチ鍋だった。個々のコンディションにより食事量も管理されており、ご厚意でご相伴に預かったのだが、非常に美味しく、モチベーションが上がる味わいだった。
休憩を挟んで、午後からは車で10分ほどのところにある球場に移動し、陸上トレーニング。チューブトレーニングやランニング、シャトルラン、キャッチボール、ノックなどのメニューをこなしていくと、次第に日は西に傾き、黄昏が訪れる。
再びスタジオへ戻ると、ケアやメンテナンスの時間だ。整体はもちろん、電気治療の器具や鍼灸まで備える手厚さである。
朝8時から夕方4時までの充実の時間。日によってはプールでトレーニングをし、またスタジオに併設された18.44メートルのブルペンでピッチング練習をし、ラプソードでデータを計測したりするという。
まさに野球にだけ集中できる環境。今年から参加した清宮は「自分のウィークポイントを埋めてくれるメニューで、ものすごく充実しています」と、声を弾ませた。