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「昨年も松山の優勝から始まった」 “正月ムード”を吹き飛ばした松山英樹の“-35”記録的V…世界1位への可能性、松山に続きたい日本勢の2025年
posted2025/01/09 17:00
text by
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph by
Getty Images
クリスマスだとか、年末年始といったイベントごとは関係ないらしい。少なくとも松山英樹と、周りの近い人たちにとっては。
新年2日に始まったPGAツアー、ザ・セントリー。マウイ島での2025年シーズン開幕戦を松山が制した。前年のツアー大会優勝者、ランキング上位者のみが参加できるエリートフィールドで挙げた通算11勝目。戦いぶりは、日本のお屠蘇ムードを吹き飛ばす記録的Vだった。
世界ランキングは5位に浮上
18ホールでパー73設定のプランテーションコースでは、例年ロースコアが連発される。事実、ことしの全選手の1ラウンド平均スコアは68.74。つまり1日4.26アンダーで回る計算だ。
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初日から65、65、62、65をマークした松山は平均すると64.25、なんと1日あたり8.75アンダー。長いツアーの歴史で最高の4日間通算35アンダーをマークした。また、バーディ以下のスコアで終えたホールは35(2イーグル、33バーディ)で、こちらもツアー記録を更新。4日間プレーして、ほぼ半分がバーディ……。巷のアマチュアゴルファーだけでなく、プロにだって夢のようなスコアカードに違いない。
世界ランキングは6位から5位に浮上した。ちょうど1年前は50位、2月のジェネシス招待で2シーズンぶりの優勝を飾る前は55位だった。鮮やかな復活ロードにまだ続きがありそうなのが頼もしい。
そこへ来ると、頂点まではいかほどか、も気になってくる。タイガー・ウッズをはじめとした各時代を牽引するスターの称号。松山のキャリアにおける「やることリスト」にも世界ランク1位の項目は入っているはずだ。