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「昨年も松山の優勝から始まった」 “正月ムード”を吹き飛ばした松山英樹の“-35”記録的V…世界1位への可能性、松山に続きたい日本勢の2025年
text by
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph byGetty Images
posted2025/01/09 17:00
開幕戦を制した松山英樹(32歳)。今週のソニーオープンでも活躍を期待したい
週ごとに更新される世界ランキングは、選手が直近2年で出場した大会で成績順に得るポイントの和を、出場試合数で割った平均ポイントの多さで競う。各大会に割り当てられるポイントは4大メジャーを筆頭に試合の格、選手層によって異なる。例えば優勝者は4大メジャーで100pt、それに“第5のメジャー”プレーヤーズ選手権で80pt、それに準ずる試合で約60~70ptを手にする(ちなみに日本ツアーでは昨年、勝者が試合内容等によって得るボーナスポイントを含めて10pt前後だった)。
松山の自己最高位は2位。「全米オープン」で2位に入った2017年6月から8月までの、のべ7週で記録した。当時の1位はダスティン・ジョンソン。厳密には当時とランキングシステムは少々変わっているのだが、同8月20日付の平均ポイントで1.9801差まで迫った。
メジャー3勝しても届かない!?
さて、現在の1位はスコッティ・シェフラーである。2023年5月末から一度も王座を譲っていない。昨年はマスターズを含むツアー7勝(スコアでは3位だったハンデキャップ戦の8月ツアー選手権を含む)。ツアーの非公式競技ながら、世界ランクポイント付与対象のパリ五輪、ヒーローワールドチャレンジも制した。
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シェフラーの平均ポイントは1月5日付で約15.6754pt。この数字がとんでもない。2位のザンダー・シャウフェレは9.0973pt、3位ロリー・マキロイで7.5273ptと後続を大きく引き離している。先述した5位の松山は5.8860ptで、2.6倍以上の開きがある。
“出場試合数で割る前”のトータルポイントは約264.86pt。シェフラーは約642.69ptで約377.82ptの差。あくまで参考、あくまで単純計算で、松山は目下、メジャーで3勝してもトップに届かない……。それもシェフラーが毎試合で獲得ポイントがゼロだったと仮定した上で、だ(そっちのほうが非現実的なような気がする)。
なんだか初夢をかき消してしまうような話だが、2025年は日本人選手を応援するファンにとっては海外に向ける期待がさらに高まるシーズンになる。