「主人に申し訳ない」悩んだ妊活を45歳で“卒業”…元バレーボール日本代表・益子直美が語る“12歳差夫婦”の関係性「その言葉に救われました」

『監督が怒ってはいけない大会』をスタートして節目となる10年目を今年、迎えたが、その間、プライベートでは大切なパートナーとの出会いを経験した益子直美さん。自転車ロードレーサーである山本雅道さんと2006年に結婚し、現在は山本さんの出身地である神奈川で生活している。

　自宅の庭には果物のなる木があり、近年はガーデニングやその果実の収穫を趣味としているが「今年は忙しくて全く庭を整備できなかったんです」と苦笑する。

「『監督が怒ってはいけない大会』については10年で一区切りつけたいという目標が以前からあったので、この1年で他の競技の方やスポーツ団体と横の繋がりを作りたかったんです。やはり、わたし一人ですべてを行うのは、もう限度があるので……。主人には『スローライフをしにこっち（神奈川）に来たのに、全然スローじゃない』って笑われますね」

インタビューに答える益子直美さん

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「見とれてしまった」きっかけになった夫の一言

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　同じトップアスリートである山本さんと益子さん、いろいろと共通点が多い夫婦なのではないかと思いきや、実はそうではないらしい。

「結婚の決め手も、主人はわたしにないところばかりを持っていたので、いいバランスなんじゃないかと思って（笑）。 わたしは勢いですぐに決めてしまう性格ですが、主人は慎重で、石橋を叩き過ぎて割っちゃう性格。ロードレースって命がけの競技なので、普段の生活も慎重になっているみたいですね。例えば貯金するときにどの銀行がいいかとか、すごく調べて1番いいところを選ぶんです。逆にわたしは即決だから、いつも『俺に内緒でハンコ押したらダメ』と釘をさされています（笑）」

　2人が出会ったのは結婚する4年前。益子さんがレポーターとして参加したロードレースの大会に山本さんが所属するチームが出場していたときだった。 

「もちろん、いろいろなチームを取材したのですが、彼のいるチームが一番取材に協力的だったんです。だから大会途中からはそのチームの密着取材のような感じになって」

現役を引退し、レポーターとして活動していた頃の益子さん　©BUNGEISHUNJU

　チームの車に監督やコーチとともに益子さんもリポーターとして乗車している最中、レース中にも関わらず、益子さんに「見とれてしまった」と話しかけるなど、山本さんの猛烈なアプローチで距離が縮まったという。

「キュンときましたね。だって、それまで周りにいた人に、そんなことを言う人はいなかったですから。大会が終わったあとに、とにかく主人が所属するチームには取材で大変お世話になったので、お礼のメールをしたり。そこから仲良くなって、大阪のチームだったので彼が東京に来るときや、わたしが大阪に行くときに『ご飯を食べよう』とお互いに誘い合うようになりました」

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