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濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
グラビアとプロレスの両立「筋肉量は変わりました」 新人女子レスラー・勇気みなみのマイペースな魅力「最初は抵抗があったんです」《特別グラビア》
posted2024/12/30 11:08
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Takuya Sugiyama
プロレスラーはとにかく負けず嫌いだ。試合はもちろんプライベートでも、スマホのゲームでも勝つまでやめられないというような人間ばかり。だからこそプロレスでも強くなるために努力する。
だがマリーゴールドの新人・勇気みなみに聞くと、自分は逆だという。
「あんまり勝ったとか負けたとか意識してこなかったですね。白黒つけるよりグレーのままがいいという性格で」
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アイドルグループ「CLIPCLIP」のメンバーでもある勇気(芸名は南ゆうき)。毎週のようにライブに出演しているが、ここでもマイペースだそうだ。
「ライブで自分のメンバーカラーのサイリウムが少ないと落ち込むっていう子もいるんですよ。物販で列が短いと泣いちゃったり。私は全然それがなくて。“今日はたまたま(自分のファンが)来れてないんだなぁ”という感じで」
おそらくアイドルとしても、おっとりしすぎているタイプだ。実は歌も踊りも得意ではないし、正直に言えば好きではない。所属しているグラドル事務所の社長に「これまで可愛がりすぎた。外で揉まれてきな」と言われて加入したのがCLIPCLIP。ライブアイドルとしての活動は、言ってみれば“修行”だという。
試合を重ねる中で生まれた感情
そんな勇気だが、プロレスラーとして試合を重ねる中で気持ちに変化が生まれていく。
「最初は相手を殴るのにも抵抗があったんです。“え、いいの?”みたいな。気持ちをぶつけるタイプじゃなかったんです、性格的に」
だがマリーゴールドでは、試合内容に納得がいかず悔しさを感じることも。
「アイドルのプロデューサーからは、そもそもリングに上がる時の顔からダメだって言われました(苦笑)」
プロレスラーとして闘う上での自信と確信がまだないのだ。それだけプロレスが難しいということでもある。
「プロレスをやってみて凄いなと思ったのは、同じ競技をしているのに選手の個性がみんな違うということ。やること、見せ方すべて人それぞれで。それって無限の可能性があるってことですよね」