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濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
グラビアとプロレスの両立「筋肉量は変わりました」 新人女子レスラー・勇気みなみのマイペースな魅力「最初は抵抗があったんです」《特別グラビア》
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byTakuya Sugiyama
posted2024/12/30 11:08
グラビアアイドルとして活動を続けながら、マリーゴールドのリングに上がる女子プロレスラーの勇気みなみ
「歌もダンスもヘタなのに、一番楽しそう」
ただ、自分の個性を出すばかりでもうまくいかないことに気づく。
「プロレスは技を出すだけじゃなく受けることも重要なので。前は“勝っても負けてもお客さんの印象に残れば”と思ってたんですけど、自分のいい技が決まっても試合自体が印象に残らないという時もあって」
先輩に指摘されたのは「自分のいいところだけを出そうとしてもいい試合にはならないよ」ということだった。
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「相手の技をしっかり受けなくてはいけないんだと。先輩が大きな技を出しているのに、自分の受けがよくなくて(印象を)殺してしまう可能性もあるので。だから“勝てなくてもいい”じゃないんですね。受けも含めて実力をつけないと、お客さんに伝わらない」
プロレスの難しさに直面して「顔が死んでる」と言われた時期も。そう指摘したのはCLIPCLIPのメンバーであり、自身も12月26日にプロレスデビューした咲村良子だ。咲村はこう言って勇気を励ました。
「ライブの時は歌もダンスもヘタなのに一番楽しそうな顔してるじゃん。それを思い出しなよ」
とにかく今は練習して、試合をして経験値を上げるしかない。悩む時期なんだと割り切っているところもある。悩みながら必死に勝ちを求めていくしかない。
マリーゴールドの“グラビア三銃士”
「その意味では、まだまだ気迫が足りないです。最初は“絶対この人に勝ちたい”という感覚もなくて。でもマリーゴールドではそれがなかったら勝てないです。勝つことで見えてくるものもあると思う。それが見たいです」
アイドル、グラドルとしてのファンの応援も支えになる。
「プロレスを知らなくても見に来てくれたり、今では他の団体を見るようになった人もいますね(笑)。ファンの人には“無理しないで”、“ケガしないようにね”とよく言われます。本当は“頑張って勝ってね”と言われたいですけど(笑)」
咲村、咲村と同じ事務所でグラビア仲間でもある橘渚もマリーゴールドからデビュー。“グラビア三銃士”とでも呼べばいいのか、いずれこの3人でチームを組むこともあるだろう。
「良子さんと渚のデビューが決まってから、よく“焦りますか”とか“ライバル意識は?”って聞かれたんですけど、そういう感じではないです。むしろ一緒に試合をするのが楽しみ。いつか他団体や海外にも3人で呼ばれるくらいになりたいです」