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清原和博から電話「来年は次男が入学します」清原正吾の野球引退“その後”…慶大の恩師・親友が語る進路「アナウンサーより俳優がよさそう(笑)」
text by
柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph byShigeki Yamamoto
posted2024/12/14 11:03
清原正吾の進路は? 恩師と親友が野球引退のウラ側を明かした
「それは間違いありません。たとえば、野球をやっていた学生が他のスポーツに挑戦して成功するケースは無数にあると思います。一方で、他の競技をやってきた学生が大学から本格的に野球に挑戦して成功したケースは、ほとんどないですよね。人間の可能性を示してくれたという意味で、野球界にとって大きな出来事だったと思います」
清原和博から電話があった
正吾から「引退」の報告を受けたあと、堀井は正吾の父・和博から電話を貰った。
「4年間ありがとうございました。来年は次男が入学するので、またご指導お願いします」
母の亜希からもLINEで御礼の連絡があったという。
「4年間の大学野球をやりきった。プロに進めればもちろん問題はなかったんだろうけれども、指名されず、もう一度、野球をやろうと自分を奮い立たせるスタートラインが、正吾には描けなかったのかもしれない。だけど、本当にここまでよく頑張った。プロ志望届を提出するところまで成長できたことは本当に、奇跡的なことだと思います。
来年入部する勝児に関しては私もちゃんとプレーを見ていません。ただ、正吾とは違ってずっと野球を続けてきたわけですし、硬式球にも慣れている。正吾の時は、練習中の安全管理を徹底するところからスタートしましたが、弟の場合はその心配はない。スタートラインが違います」
正吾と幼なじみの福住勇志も東京六大学リーグで活躍することを夢見て、大学野球部に入部した。最終学年では副将を務めたものの、リーグ戦で活躍することはできなかった。自分が夢を叶えられなかった分、正吾の活躍を自分のことのように喜んだ。
「僕が見ることのできなかった景色を、あいつ自身が体現して見せてくれたことが、幼なじみとして嬉しかった。副将という立場からチーム全体のことを考えた時に、慶早戦で2連勝できたのは、正吾の活躍のおかげでもあった。たとえ、野球から離れても、正吾の生まれ持ったスター性は持ち続けて欲しいです」
東京六大学リーグの明治大戦や東大戦では起死回生の一発を放ち、慶早戦では来年のドラフト1位が確実視される伊藤樹から勝負を決める本塁打を放った。より大事な局面でこそ活躍する正吾に対し、嫉妬心を抱く福住もいる。