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「井上尚弥から逃げた…に反論は?」26歳サム・グッドマンが激白、東京ドームの真相と“井上陣営”への本音「正直、無礼だなとも思うが」 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byHiroaki Yamaguchi

posted2024/12/10 11:01

「井上尚弥から逃げた…に反論は?」26歳サム・グッドマンが激白、東京ドームの真相と“井上陣営”への本音「正直、無礼だなとも思うが」<Number Web> photograph by Hiroaki Yamaguchi

東京ドームのリングに上がり、井上尚弥との対戦に意欲を示したサム・グッドマン(今年5月)。しかし、その後、すでに別の試合が決まっていたことが発覚した

――ただ、リング上で“9月の対戦相手候補”として紹介されたにもかかわらず、あなたは7月の試合を強行しました。おかげで一部のファンから「逃げている」「挑戦する気がない」と批判されたことをどう感じますか?

グッドマン 特に気にはしていない。推測ばかりだから、記事、インタビューの類にはいつもほとんど目をやらない。実際に何が起こっているのか、知りもしない人たちが意見を言おうとする。それを気にするのではなく、耳を傾けるのは陣営の話だけだ。私は決して逃げないし、同じ階級の誰をも恐れたりはしない。機会が訪れれば、その時にどんな戦いも受けて立つ。実際にこうして井上戦が決まり、準備を整えていることからもそれはわかってもらえるだろう。

――今、改めて振り返っても7月、世界ランカーのチャイノイと対戦したのは正しい選択だったと感じていますか?

グッドマン 9月に(井上と)世界戦をすべきだったという考えもあるのかもしれない。ただ、もう興行は決まっており、地元での戦いも私にとっては重要な機会だった。私の直近の2戦が挙行されるまで、故郷ではそれほど多くの興行が催されてきたわけではなかった。そのリングに立つことに誇りを感じていた。そこで試合をクリアすれば世界戦に辿り着けるわけだから、流すという考えはなかった。

――あなたにとって最善のタイミングで最強王者に挑めると感じていますか?

グッドマン それは間違いない。ハードワークを続け、すべての面で向上し、成長してきた。タイミングよく、これまでで最高の状態でビッグファイトに臨める。自分が新しいレベルに進んだと感じている。あとはリング上で力を出せるように、集中を切らさずに調整を続けていくだけだ。

先を見据える井上陣営「彼らのプランをひっくり返す」

――井上自身は試合に集中していると思いますが、一方で周囲では来春の渡米戦の話が出たり、サウジアラビアとの契約だったり、どちらかといえば将来の方に関心が向いているように感じられることはどう思いますか?

グッドマン 先のことを考えて準備するのが、プロモーターをはじめとする周囲の人間の仕事でもある。私の陣営もそれをやってきてくれた。彼らが今後の計画を進めていることは気づいており、正直、無礼だなとも思うが、必要以上に気にしてはいない。今の私にできるのは彼らのプランをひっくり返すように努力することだけだ。

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