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バレーボールPRESSBACK NUMBER
「お前、ユウキと全然違うな(笑)」イタリア人が驚いた大塚達宣の“グイグイ精神”…「24歳の海外挑戦」はバレー界の新しい選択肢になるか?
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byNoriko Yonemushi
posted2024/12/08 11:04
パリ五輪を終えてイタリアに渡った大塚達宣(今年9月に撮影)
もちろん体育館でも全開だった。
「来てすぐの頃はとにかく元気よく、オーバーリアクション気味にやっていました。どんどんチームメイトと関係性を作っていかないといけないので、あえていつも以上に。英語も細かい部分まではしゃべれないし、イタリア語は毎日チームメイトに教えてもらいながらという感じで、口では100%伝えられないけど、自分の感情を表情や体で表に出すことで、『あいつ、こういう気持ちでやってるんだな』と伝わると思うので。日本にいる時から僕はそういうのを大事にする派だったんですけど、日本以上にそこは頑張ってやらないといけないと思っていましたから」
「お前、ユウキと全然違うな(笑)」
ただ、チーム内では予想以上にイタリア語でのやりとりが多く面食らった。英語はある程度理解できたが、イタリア語は勉強し始めたばかり。
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「何言ってるかわからんし!(苦笑)。でもそこで引いてしまって、こっちが何も話さなくなったら、みんなは僕がどう思っているのか、どんな人なのかがわからない。だから間違っていてもいいから、どんどん積極的に話しかけに行きました」
新しい単語を学ぶたび、ノートにイタリア語、英語、日本語を三列に記入していく。
ミラノのチームメイトは、グイグイくる日本人に驚いた。ある日、言われた。
「お前、ユウキと全然違うな(笑)」
昨シーズンまで4季ミラノでプレーした石川祐希(ペルージャ)は、コート内では熱くチームを引っ張っていたが、普段はどちらかというと物静かなタイプ。イタリア語やイタリア生活にも慣れており落ち着きもあった。
「祐希さんを見て、日本人ってこういう感じなんだろうなというイメージがたぶんミラノのメンバーの中にあったと思う。でも僕が来てみたら、『全然違うやんコイツ』となったんでしょうね」と大塚は笑う。
「祐希さんと違って僕はイタリア語を全然しゃべれないから、いろんな言葉を教えてもらいながら、あたふたしながらやっている。その姿がなんかおもろいというか、また全然違うキャラの日本人だなと思われたのかなと」