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「350km/hの男になる」小椋藍がMotoGP初ライドで見せた潜在能力と、やっぱり気になる真っ赤なアイツとは 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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photograph bySatoshi Endo

posted2024/11/22 17:00

「350km/hの男になる」小椋藍がMotoGP初ライドで見せた潜在能力と、やっぱり気になる真っ赤なアイツとは<Number Web> photograph by Satoshi Endo

注目のMotoGP初ライドでタイムこそ伸びなかったものの、参加ライダー中最多周回を記録するなど精力的にテストを行った小椋

 小椋の可能性はいかほどか? MotoGPクラスは「よりプロフェッショナルの世界」であり、Moto3、Moto2時代から「ハイパワーマシンのパフォーマンスを活かせる走り」と言われてきた小椋の能力は、プロフェッショナルな世界の人たちによってさらにその能力を引き出されるはず。活躍を期待していいと思う。

 小椋はこれから取り組むべき2つのテーマを挙げた。コーナーの進入と立ち上がりのフィーリングを掴むこと。特にコーナーの進入のフィーリングを掴むことは、それに続く立ち上がりでの加速につながるので重要になる。Moto2時代より減速するスピード域が大きくなるうえ、ECUの進化でブレーキングがライダーの腕の見せ所となるだけに、そのフィーリングを掴むことはリザルトに直結するファクターとなる。

来季開幕戦への期待感

 初テストは「実際に乗ることで次の目標が決まっていく」という段階で、体力的にも攻めて走っていないのでMoto2より楽だったと小椋は振り返る。レギュラーライダーに先立ち、ルーキーたちは来年1月下旬からマレーシア・セパンでテストを始める。その後、レギュラーライダーとともにセパンからタイへとテストは続く。その後の開幕戦タイGPの舞台となるチャン・インターナショナル・サーキットは小椋が得意とするサーキットで、Moto2チャンピオンを決めたサーキットでもあるだけに、デビュー戦には格好の舞台となる。

 自ら「オレは華がないからね」と笑うが、ステップバイステップで目標を達成してきた小椋への期待と人気は本人が思う以上に高い。「とにかく経験してみないとわからないし、経験することで何を準備しなくてはいけないかがわかる」と語る小椋が初テストの86ラップで経験したことは、今後のチャレンジに必ず活きるはずだ。

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