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「350km/hの男になる」小椋藍がMotoGP初ライドで見せた潜在能力と、やっぱり気になる真っ赤なアイツとは

posted2024/11/22 17:00

 
「350km/hの男になる」小椋藍がMotoGP初ライドで見せた潜在能力と、やっぱり気になる真っ赤なアイツとは<Number Web> photograph by Satoshi Endo

注目のMotoGP初ライドでタイムこそ伸びなかったものの、参加ライダー中最多周回を記録するなど精力的にテストを行った小椋

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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Satoshi Endo

 今季、日本人として7人目の世界チャンピオンに輝いた小椋藍が、最終戦ソリダリティGP(水害のために中止になったバレンシアGPの代替開催)から2日後の11月19日、バルセロナのカタルーニャ・サーキットで開催されたMotoGPクラスの公式テストに初参加。最高峰クラスへのチャレンジをスタートさせた。

 所属するのはアプリリアのサテライトチーム「トラックハウスMotoGP」。テストでは11チーム22人のレギュラーライダーとテストライダー2人を加えた24人が走行するなか、小椋は最多周回の86ラップを走り、トップタイムをマークしたアレックス・マルケス(ドゥカティ)から2.143秒差の1分40秒946を刻んで21番手だった。

 初テストを終えたMoto2チャンピオンの小椋への注目度はさすがに高く、多くの報道陣に囲まれた。パドックですれ違う関係者を含め、小椋がこの日もっとも多く投げかけられた「初めて乗ったMotoGPマシンの印象は?」という質問に対する答えは、「楽しかったこともあり、大変だったこともあった」で、「何度同じことを言ったことか」と笑って付け加えた。

最高峰クラスのマシンの違い

「凄かった」という言葉に置き換えてもいいであろう「楽しかった」とは当然、1000cc300馬力と言われるMotoGPマシンの速さを指す。特に加速の凄さに圧倒されたという。だがそれにはすぐに慣れ、カタルーニャサーキットでMotoGPマシンが計測する350km/hという最高速を「確かに速かったけれど、想定内。驚くほどではなかった」と振り返った。

 Moto3(単気筒/250cc)からMoto2(3気筒/765cc)に乗り換えたときは、加速と最高速だけではなく、マシンの大きさ、重さなどに対応するのに時間を要した。その時に比べれば、MotoGPマシンへの対応は「思ったほどではなかった」という。

 初めてMotoGPマシンにまたがった印象は「Moto2とそれほど大きな違いはない」が、燃費やエンジントルクなどを調整するエンジンコントロールユニット(ECU)を操作するため、ハンドル周りに配置されたボタンなどはMoto2のマシンにはなかったもの。細かな部分への順応が必要となるが、初テストで重視したのはとにかく一周でも多く走ってMotoGPマシンに慣れることだった。

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