「キープレイヤーは琴奈なんだよなー」何でもできる女子バレーのテクニシャン林琴奈はどうやって生まれた？ 元日本代表主将・荒木絵里香が深掘り！

ずっと喋ってるからギャップがあった

荒木　今日は林琴奈を深掘りしていくということでがっつり話してもらいます。いつものお喋りの感覚、独り言じゃない感じでいきましょう。林選手とは東京オリンピックからの付き合いですよね。

林　東京オリンピックの前年、2020年からですね。2年間ありがとうございました。

荒木　当時、何歳差だろうと年齢差を調べたら15、6歳。そんなに離れているんだって思いました。コートの上と普段のギャップがあると言われるでしょ？　すごくおとなしそうなイメージだったけどずっと喋ってるからギャップがあった。

林　第一印象はあんまりよくなくて、喋ったら「めっちゃ喋れるんや」とよく言われます。

荒木　いいキャラクターだと思います。高校卒業からJT（現大阪マーヴェラス）で活躍し、2年目で代表に入り、東京、パリとオリンピックに出場しました。ディフェンスは言うまでもなく、オフェンスの貢献度もすごいですよね。

林　いやぁ、まだまだ。

荒木　ほんとにいつも謙虚ですね。ディフェンスの林ってなっているけど、実はオフェンスだと思っています。

林　オフェンスは苦手です。

荒木　えっ⁉　それはないと思うけど。どんな場面でも冷静にプレーをしていて、毎年、地味に進化していっている。バレーボールファンの玄人受けナンバーワンなのよ、林琴奈は。一番見てしまう。キープレーヤーと言ったらエース陣が目立つけど、「キーと言えば実は琴奈なんだよなー」と解説の裏では言われているのよ。

林　えー、ちょっとプレッシャー。

新しい世界に行くのが苦手だった

荒木　どこでレシーブ技術が磨かれたのか、聞いていきたいです。バレーを始めたのは？

林　小学校2年生から始めました。きっかけは姉が小学校のバレーボール部に入っていて、そのころから小学生としては大きい方だったこともあり、そこで誘ってもらって……いやいや泣きながら行っていました。

荒木　どうして？

林　新しい世界に行くのが苦手だったのだと思います。今もなんですけど。

荒木　今も？　確かに、ちょっと人見知りするよね。

林　あ、だいぶです。それなりにちょっと直ってきたけどまだ人見知りします。

荒木　小学校でバレーと出合って、中学は金蘭会に入るでしょ。言ってみればもうバレーボールのエリート街道を歩いている感じだけど、金蘭会中には自分で行きたいと言ったの？

林　言ったのかなぁ？　小学校の時にチームで金蘭に行って練習するという体験があって、そこで誘ってもらって、行きたかったかどうかは覚えてないんですけど、自然と行っていました。

荒木　自然と行く場所じゃないと思うけど。

林　そうですよね……、強いチームでやってみたいというのはありました。

オールラウンダーの能力はどこで磨かれた？

荒木　そのころからオールラウンダーというか、全部、高いレベルでできる選手でしたか？

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