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海野翔太27歳はなぜブーイングを浴びるのか?「なんか受け入れられへん」大阪で聞いたファンの声…王者ザックは擁護「新日本プロレスの未来だ」
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2024/11/16 17:02
逆風に晒されている海野翔太。ブーイングは消えないが、来年1月4日の『WRESTLE KINGDOM 19』でIWGP世界ヘビー級王座に挑む
ザックは海野を擁護「新日本プロレスの未来だ」
11月6日の記者会見で、海野は現状を語った。
「実績、結果が残せていないだとか、東京ドームのメインイベントのカードが弱いとか、心の底でふざけんなって思ってますよ。オカダさんがいなくなって、オスプレイがいなくなって、タマさんもいなくなって、これから新日本プロレスは若い世代が引っ張っていかないとダメでしょう。実績がある、結果があるメインに立っている選手だけで回しても、未来もクソもないでしょう。このままブーイングやプレッシャーに潰されて終わるのか、はたまた自分が信じた道をしっかり貫いて戦っていくのか。しっかりと海野翔太に注目しといてください」
IWGPを戴冠したら誰とやりたいかという問いに、海野はジョン・モクスリーの名を挙げた。
「ジョン・モクスリーですね。ただ単に、今の彼のやり方が気に食わない。今のスタイルが大嫌い。正直、何が起きてるのかわからない。戦って確かめたいなって思います」
師匠であるモクスリーの変化を海野は憂いているようだ。一方、対するザックは冷静だった。
「翔太がオレの対戦相手、挑戦者になることについて、疑問を持っていた人もいると思うけれど、それは自分の中にはひとつもない。翔太のことは自分自身が新日本に入団した当時からずっと見ていて、たぶん、デビューした頃から同じリングに立っていた。ヤングライオンでも試合をした。『NEW JAPAN CUP』や『G1』の大切な一戦で翔太に分のある試合をされてしまったこともあった。海野翔太という名前は、新日本プロレスの未来だ。将来、チャンピオンとなり、新日本プロレスを率いていく新世代だということに疑いはない。でも、彼がチャンピオンになるのは、今度の東京ドームのリングではない。オレ自身の初めてのメインイベント、そしてここから新日本プロレスは、変化の時を迎える。今はザック・セイバーJr.がチャンピオンでいるべきだからだ」