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「そろそろ、“NBAの一番上”が見たい」八村塁26歳、名門レイカーズで愛される日常…話題の新コーチと親友ラッセルが語る『ルイが必要な理由』
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byUSA TODAY Sports/Reuters/AFLO
posted2024/10/21 06:00
NBAで6シーズン目を迎える八村塁。新生レイカーズでの開幕戦は、日本時間23日午前11時、ティップオフ
今シーズンのレイカーズは、ヘッドコーチをはじめ、コーチ陣が一新された。新ヘッドコーチのJJ・レディックは40歳、3年前に15年の現役生活を終えたばかりの元NBA選手だ。引退後はESPNで解説者を務め、今年6月にはNBAファイナルの解説という大役も担った。さらに、自身のポッドキャストでバスケットボール関係者たちをインタビューしたり、レブロン・ジェームズと組んで戦術の解説をするなど、切れ味のいいコメントや、戦術に対する深い理解とわかりやすい説明で人気を集めていた。
その一方でプロとしてのコーチ経験は皆無で、去年小学4年生の息子のチームのボランティア・ヘッドコーチを務めたのが唯一のコーチ経験だという。それだけに、どれだけできるのか懐疑的な声があるのも確かだ。
それでも、今のところレイカーズの選手たちからの評判はいい。八村も「彼はついこないだまでプレイヤーだったので、今のNBAでどうやったら勝てるかとか詳しい。プレイヤー目線からコーチングするので、僕らとしてもわかりやすいし、身になる」と歓迎している。
選手の気持ちを重視したコーチング
選手目線のコーチングのひとつの例としては、キャンプが始まる前にスターティング・ラインナップを明らかにしたことがあげられる。
昨季の後半、チームが好調だったときのスターティング・ラインナップ(八村、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、ディアンジェロ・ラッセル、オースティン・リーブス)を採用すると断言したのだ。
シーズン前に公言した理由について聞かれたレディックHCは、スターターをあらかじめ公開したからといって相手チームにさほど有利になるわけではないと話したうえで、「それに、選手たちにとってもはっきりしていたほうがいい。私も選手のときには、そのほうがありがたかった」と説明した。確かに、選手の気持ちを重視したコーチングだ。