22日のスーペルコッパ決勝では、昨季のCEVチャンピオンズリーグ覇者であり、ペルージャと拮抗する最大のライバル、トレンティーノと相まみえた。プロトニツキの故障もあり、ロレンツェッティ監督は先発OHをセメニウクと石川に託した。

　王者チームの真の一員となるにはタイトルをともに獲るしかない。

　1－2と先行された苦しい展開に、石川は第4セットと最終セットで覚醒。チーム最多20ポイントを叩き出した石川は再び逆転勝ちの原動力となり大会MVPを獲得、念願の国内初タイトルを勝ち取った。主将ジャンネッリの配球や試合後のコメントからも14番への信頼が確立しつつあることが窺える。

「ユーキは日本代表でもミラノでもつねに痛い目に遭わせてくれた、本当に素晴らしい選手だ。彼を獲得したクラブは最高の仕事をしたと言いたい。今夜、ユーキは大事な場面で何度も決めてくれた。苦境のチームを生き返らせ、エネルギーをくれた」

　今やOH3人のポジション序列は横一線に並んだ。指揮官ロレンツェッティは、石川の起用法について「時間をかけて見ていく必要がある。物事をうまくやるには時をかけねばならんよ」とほくそ笑む。

　ペルージャはどこよりも温かく、どこよりも勝利に貪欲な町とクラブだ。

「出番がきたときにしっかりとパフォーマンスできるよう準備しています。チャンスにやるべきことをやって結果を出す。その積み重ねが大事だと思うし、今後につながると思っています」

　新しいシーズン、新しいユーキ・イシカワの戦いはすでに始まっている。

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