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「タケのゴールすごかったね」スペインの少年興奮も…日本代表で躍動・久保建英と低調ソシエダの葛藤「主将をなだめてインタビュー」カメラマンは見た
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2024/09/14 17:00
日本代表からソシエダへと戻る久保建英。マドリー相手の一戦で、日本代表でも見せた躍動ぶりを見せられるか
終了のホイッスルが響くと、松葉杖をつくブライスの姿と、納得いかないと言わんばかりの表情を浮かべる久保の姿があった。
その後、久保は笑顔でベッカーを讃えると、元同僚であるアランバリ、パトリックと声を交わしている。
難色を示したスビメンディをなだめ、インタビュー対応を
さらにピッチ上でカメラ越しに見えてきたのは、チームスタッフからTVのコメント対応を指示されたスビメンディがチームの、そして自身の出来に難色を示していた姿だった。そこへ久保が近寄り、スビメンディを広報から遠ざけるような仕草を取った、そして最終的には自身がコメント対応を買って出ている。
そのインタビューでは、「勝ち点3を得て中断期間を迎えたかった、(このような試合内容では)この勝ち点1を喜ばなければいけない」またチーム全員がベストの状態ではないことを認めながら「幸い中断期間が来る、この流れを変えたい」と答えていた。
今節が終わると、UEFA主催の欧州カップ戦が開幕する。
レギュレーションが変更されたこともあり、序盤から繰り広げられる各国上位チーム同士の戦いには、手に汗握り眠れぬ夜を過ごすサッカーファンも多くいるはずだが……。
国内リーグに加え、欧州カップ戦をも戦うようなチームでは、週に2試合の日程が続いていく。
このようなチームからは、多くの代表選手が輩出され、代表での活動も上積みされていく。前述したように久保も、バーレーン戦こそ途中出場だったものの、中国戦では試合を締めくくる7点目のゴールを決めるなどフル出場したという事実は残る。
負傷を抱える多くの選手と過密日程に少なからず因果関係はあるはずで……選手やクラブから過密日程を危惧する声も大きくなってきている。エンターテイメント性の追求だけでなく——選手とファン、トータルでの質の向上にも目を向ける必要性はありそうだ。