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「俺って何を言われてもいいキャラになってますよね?(笑)」30歳目前で初のスペイン挑戦…浅野拓磨に漂う“王者マドリー”を食うゴールの嗅覚

posted2024/08/18 11:30

 
「俺って何を言われてもいいキャラになってますよね?(笑)」30歳目前で初のスペイン挑戦…浅野拓磨に漂う“王者マドリー”を食うゴールの嗅覚<Number Web> photograph by Getty Images

今季からマジョルカに移籍した浅野拓磨(29歳)。王者レアル・マドリーとの開幕戦でジャガーポーズは見られるか

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小野晋太郎

小野晋太郎Shintaro Ono

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スピードスターの新しい挑戦が始まる。サッカー日本代表・浅野拓磨(29歳)は、今シーズンから活躍の場所を新天地マジョルカに移した。開幕戦の相手は、王者レアル・マドリー。「ここぞの場面」で得点を重ねてきた浅野だけに、ゴールの期待は高まる。リオ五輪から交流を深めてきた旧知のTVディレクターが本音に迫った。

 欧州での戦いを終え凱旋先の広島。

 目の前には700人の観衆と子供たちがいた。いつもの様に、カタールW杯ドイツ戦のゴールについて質問される。

 根は関西人。場を盛り上げる意味もこめてこう答えた。

「『えいっ』と蹴ったら入るよ」

 豪快で爽快。いかにも浅野らしいちょっとしたサービストークだったが、今はその一言だけが切り取られる。ネットニュースのコメント欄には、イジったような言葉が並んでいく。

「俺って世間的に何を言われてもいいってなってますよね? ネタキャラっていうか(笑)。でも俺の事知ってる人は分かると思いますけど、実際はめっちゃ色んなことを考えてますよ。ただ子供相手に話すときにそんな戦術まで話すわけないし、必要もないじゃないですか。難しい言葉を並べるよりも、サッカーを好きになってくれたら良いんで、細かいことは良いかなって」

 W杯前には前ドイツ代表監督のハンジ・フリック(現バルセロナ監督)について、ドイツのテレビ局に質問され、「……はんじふりっく、なんですか?」と聞き返し、話題となった。

「FWは注目されてナンボ。最後はゴール」

 浅野拓磨は、天性の愛すべきストライカーだ。

 何でもないシュートを外したかと思えば、次の瞬間にとんでもないゴールをぶち込んできた。

 先述のカタールW杯ドイツ戦のゴールは言わずもがな、2022-23シーズンのブンデスリーガ最終節でも残留争いに苦しむボーフムで、強豪レバークーゼン相手に1ゴール1アシストと大爆発。昨季もバイエルン戦でマヌエル・ノイアーからゴールを奪い、降格プレーオフでは0-3の状況を覆す劇的な逆転勝利に貢献。重圧が伸し掛かるPK戦でもしっかりゴールネットを揺らした。

 若き日にはリオ五輪出場を決めたAFC U-23選手権の決勝・韓国戦で2ゴールを叩き込み、優勝に導いている。決めるのはいつも、ここぞの場面だ。

「フリックの件とか、ドイツ戦のゴールとか、結局俺が大一番でゴールを決めるってことまでがセットで知られてるんです。だからか分かんないですけど、(現地のテレビ)ハイライトとか俺めっちゃ名前呼ばれるんです。だから、ドイツでも愛されてると思ってます。全部理解できるわけじゃないんですけど、日本の報道より明らかに多いんで。FWは注目されてナンボ。やっぱり最後はゴール。他人に色々言われても、最後に決めればいいって、そこは割り切ってますね」

【次ページ】 欧州挑戦9年目、今年の11月で30歳

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