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甲子園優勝投手に「ビビってんのか?」慶応の“美白王子”丸田湊斗にも厳しい言葉を…高校日本代表を率いた明徳義塾・馬淵史郎監督の素顔
 

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中村計

中村計Kei Nakamura

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photograph byTadashi Shirasawa

posted2024/08/23 17:00

甲子園優勝投手に「ビビってんのか?」慶応の“美白王子”丸田湊斗にも厳しい言葉を…高校日本代表を率いた明徳義塾・馬淵史郎監督の素顔<Number Web> photograph by Tadashi Shirasawa

春夏通じて38回の甲子園出場している明徳義塾・馬淵監督。昨夏、高校日本代表を率いてU-18W杯優勝に導いた

 前時代的な価値観を引きずっている高校野球界が2校の優勝によって大きく舵を切ろうとしているかに思われた。

 ところが慶應が優勝した18日後、癖の強い、親分肌な馬淵率いる高校日本代表がW杯で初優勝を成し遂げた。

 この快挙は馬淵の、ひいては時代の意地のようにも映った。何が自主性だ、何がエンジョイだ、と。俺らは俺らの信じる野球を貫くんだ、と。

慶應の「美白王子」丸田湊斗が見た馬淵監督

 優勝した慶應の中で唯一、メンバー入りしたのは甲子園で「美白王子」と呼ばれた俊足巧打の丸田湊斗だった。

 馬淵が普段、指揮する明徳義塾と慶應は何もかもが正反対のように見えた。高知の山中で寮生活をしながら、人生の大部分を野球にかけている明徳義塾と、都会で日本トップクラスの文武両道を実践している慶應。また明徳義塾の部員は全員、丸刈りだったのに対し、慶應は世の一般男性と変わらない普通の髪型だった。

 丸田には「(馬淵が)僕のこと、どう思っているのかな」という懸念があったという。丸田は同じく代表に選ばれた捕手の新妻恭介に、馬淵から「ある程度、髪の毛を短くしてこい」という指示を受けたと伝え聞いていた。新妻が通う浜松開誠館も髪型は選手の判断に任されていたからだ。

「だから僕も言われるのかなと思っていたんです。けど、何も言われてないんです。そこは何か感じましたね」

 丸田が言う「何か」。想像するに優勝校のスター選手への馬淵なりの配慮だったのかもしれない。

 ただ、そんな丸田も馬淵から厳しい言葉を浴びせられたことがあった。

【続きを読む】サブスク「NumberPREMIER」内の【明徳義塾】「普通のやさしいおじさん」馬淵史郎68歳が今も選手を惹きつける理由<U-18日本代表・丸田湊斗、前田悠伍らの赤裸々証言>、こちらの記事の全文をお読みいただけます。

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