酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
大山悠輔の不振、山本由伸ドジャース移籍だけでなく…王者阪神とオリックス前半戦苦戦のナゼ「才木浩人は好調だが」「元首位打者が打率1割台」
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2024/07/26 11:00
2023年の日本シリーズで激闘を繰り広げた阪神・岡田監督とオリックス中嶋監督。前半戦、苦戦が続いた要因は?
最多本塁打は、昨年は巨人・岡本の20本だったが、今年はヤクルト村上の17本が最多。今季は、このペースで行くと本塁打王が20本台になりそうだ。そうなると1961年の巨人、長嶋茂雄の28本以来となる。打点は2023年がDeNA牧の56打点、今年は巨人・岡本の54打点。盗塁は昨年は阪神の近本が12、今年も近本の11が最多だが低調な数字だ。
投手では才木が奮投しているが大竹、村上が…
・投手成績 ※リーグ防御率に基づく総合指標、PR順
〈2023年〉
大竹耕太郎(神)13登7勝1敗85回 責14 率1.48 PR16.12
床田寛樹(広)14登8勝2敗95回 責20 率1.89 PR13.67
村上頌樹(神)13登6勝5敗1H87回 責19 率1.97 PR11.83
森下暢仁(広)10登5勝2敗69.2回 責13 率1.68 PR11.69
東 克樹(De)13登8勝2敗90.2回 責21 率2.08 PR11.13
〈2024年〉
高橋宏斗(中)12登7勝1敗86回 責5 率0.52 PR20.36
大瀬良大地(広)15登4勝1敗99回 責9 率0.82 PR20.13
才木浩人(神)16登8勝3敗112.1回 責15 率1.20 PR18.10
森下暢仁(広)13登7勝3敗90.1回 責15 率1.49 PR11.65
床田寛樹(広)16登9勝5敗110.2回 責21 率1.71 PR11.56
昨年の阪神は大竹、村上とフレッシュな先発がチームを引っ張った。しかし今年に関しては才木が好成績を残しているものの、前述した2人は大竹が6勝5敗、防御率2.72。村上は3勝7敗、防御率2.10と大崩れはしていないものの、昨年と同レベルの活躍とは至っていない。代わって中日の高橋が防御率0点台と驚異的な活躍。また、広島は大瀬良、森下、床田が活躍している。
救援では昨年はマルティネスが23セーブ、ヤクルト清水昇が27ホールドをマーク。この時点でマルティネスは自責点0。今季も中日のマルティネスが29セーブ、中日の松山晋也が27ホールド。中日はこれだけの投手陣が揃っていながら、ペナントレースに絡めていない。
オリは昨年首位打者の頓宮の打率がまさかの1割台
【パ・リーグ】
こちらも前半戦の順位表から見ていく。
・2023年
オリックス83試49勝32敗2分 率.605 差--
ロッテ78試42勝32敗4分 率.568 差3.5
ソフトバンク82試43勝37敗2分 率.538 差5.5
楽 天83試39勝43敗1分 率.476 差10.5
西 武83試35勝47敗1分 率.427 差14.5
日本ハム85試35勝50敗0分 率.412 差16
・2024年
ソフトバンク87試55勝29敗3分 率.655 差--
ロッテ88試44勝38敗6分 率.537 差10
日本ハム87試43勝39敗5分 率.524 差11
楽 天86試43勝41敗2分 率.512 差12
オリックス87試40勝45敗2分 率.471 差15.5
西 武87試27勝59敗1分 率.314 差29
昨年のこの時期はオリックスがリーグ3連覇へ向けて、首位固めに入っていたが、今年はソフトバンクがすでに独走状態。オリックスはポストシーズン進出の可能性が厳しくなりつつある。今年の西武は首位から29差と大きく離されている。