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ボクシング拳坤一擲BACK NUMBER
“武居由樹vs那須川天心”は実現するか?「彼が来るのを待っている」武居が語った“天心への本音”「やらなくちゃいけない試合だな、と」
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph byYuki Suenaga
posted2024/06/12 17:01
キャリア9戦で世界王者となった武居由樹(27歳)。キックボクシング時代から意識する那須川天心との一戦について、本音を語った
――武居選手はボクシング転向後も週2回、古川会長の指導を受けています。確かにコーチ2人が違うことを言ったら選手は戸惑いますよね。
でもそれはないですね。古川会長と八重樫さんが密にコミュニケーションを取ってくれているので。そこは恵まれているというか、いいタイミングや出会いがあって、うまくボクシングになじめたと思っています。
――試合が終わって古川会長からは何を言われましたか。
「12ラウンド、倒しにいっただろ。欲が出ただろ」とは言われました。何でもバレてますね(笑)。
那須川天心との対戦は「やらなくちゃいけない試合」
――さて、何といっても世界チャンピオンです。武居選手が世界を獲ってバンタム級の主要4団体チャンピオンがすべて日本人になりました。ズバリ、だれと対戦したいですか。
うーん、じつは特にないんですよね。「次はこの人」と言われて、「ああ、この人だったら盛り上がるかな」とかは思ったりするんですけど、決まる前に「この人とやりたい」という発想はないです。決まればだれでもやります。
――では同じキックボクシング出身で、バンタム級で世界ランキング入りしている那須川天心選手とは? もし対戦すれば大きな話題を集めることは間違いありません。
天心選手だけですね。そこだけはずっと「やるんだろうな」と思っています。やらなくちゃいけない試合だな、と。タイミングがあると思いますけど、今は彼が来るのを待っているという感じです。
――那須川選手の試合は見ていますか。
見ています。1回は生で見ました。強くなっていると思うし、もっと強くなると想像してます。彼もキックで頂点を極めて、背負っているものは大きいと思うので。だからこそもっと強くなると思ってます。
――那須川選手との対戦以外でボクサーとして「これを成し遂げたい」という目標はありますか。
あんまりないですね。4団体統一とか、何階級制覇とか、何回防衛とか、ほとんど考えてなくて。あとは全部、決まった試合をやっていく感じかなと思っていて、それをクリアした先に何かがあるのかなと思います。