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ボクシング拳坤一擲BACK NUMBER
「人生で一番ボコボコにされた」「だれか止めて…」井上尚弥とのスパーを糧に…世界王者・武居由樹がいま明かす“モロニー戦、激闘の舞台裏”
posted2024/06/12 17:00
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph by
Hiroaki Yamaguchi
K-1チャンピオンからボクシングに転向して3年あまり。武居由樹(大橋)が5月6日、東京ドーム興行で世界タイトルを獲得した。不利予想も耳にする中、蓋を開けてみれば技巧派のWBOバンタム級王者、ジェイソン・モロニー(オーストラリア)を相手に12ラウンド判定勝ち。ボクサーとしての成長、12ラウンドの失速、話題を集めた「井上尚弥とのスパーリング」まで、新チャンピオンが大いに語った。(全2回の1回目/後編へ)
「自分へのご褒美」は町中華のチャーハン
――チャンピオンになって3週間ほどが経ちました。この間、どのように過ごしましたか。
完全オフは1週間で、あっという間の3週間でした。ちょっと太っちゃいましたね。予定通りではあるんですけど。5月いっぱいは自分なりに許してあげようかなと。
――トレーニング中は食べられなかったものを食べる。オンとオフの切り替えは大事だと思います。何が一番おいしかったですか。
チャーハンです。町中華が大好きなんですよ。地元のお店に、速攻でチャーハンと餃子を食べに行きました。
――今回、バンタム級リミット53.5kgに落としたのはボクサーになって初めてでした。減量はひとつのポイントだったと思います。
楽ではなかったですけど、ちゃんと落とせたかなと思います。八重樫さん(東トレーナー)に細かいところを聞いて、食事も気にして、脂肪を削って。K-1時代はけっこう適当にやってたんです。食べる量、飲む量をちょっと減らして2週間くらいで落としてました。でも、今回はそれでは落ちないと思ったので細かくやっていこうと。結果、スーパーバンタム級時代よりも気持ちは楽でした。東洋太平洋タイトルの防衛戦では、ギリギリまでつばを吐いて落としましたけど、今回そういうことはなかったので。
――がんばった分、町中華がたまらなくおいしかったと思います。
いやぁ、うまかったですねえ(笑)。