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「巨人入り決定的」報道も「惑わされることはなかった」DeNA編成トップに聞いた、悲願の筒香嘉智「復帰計画」が成就するまで 

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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photograph byJIJI PRESS

posted2024/04/27 11:07

「巨人入り決定的」報道も「惑わされることはなかった」DeNA編成トップに聞いた、悲願の筒香嘉智「復帰計画」が成就するまで<Number Web> photograph by JIJI PRESS

18日に行われた筒香嘉智のDeNA入団会見。DeNAの編成トップの任を務めるチーム統括本部本部長が入団決定に至るまでを振り返る

「うちは若い選手が多く、明るく楽しい勢いのあるチームだと思いますが、優勝を狙えるグレートなチームになるためには、個も組織もさらなる進化が必要になります。春季キャンプ前日の全体ミーティングで選手やスタッフに『野球を楽しくやるのは当たり前として、ここに“厳しさ”を付け加えたい。楽しさと厳しさの両方を兼ね備えてこそ、望む場所へ行けるはずだ』と伝えました。筒香選手はそういった面で、厳しさをもって野球の奥深さや緻密さをチームに付け加えてくれる存在だと思っています」

 現在、筒香と在籍がかぶっている所属選手は25名、それ以外は50名以上となり、先々代のキャプテンを知らない選手の方が圧倒的に多い。若い選手たちが、いかに筒香から野球の奥深さを吸収し、それをチーム力として反映してくれるのかが楽しみだ。

南場オーナー&筒香の食事会

 最後に、筒香は会見で南場智子オーナーの言葉が横浜復帰の大きな要因になったと語っていた。その言葉に関し筒香は「大切な言葉なので、僕の心の中に留めておきたい」と言っている。昨年のオフ、筒香と南場オーナーら球団スタッフとの食事会があったという。契約交渉やビジネスの話はなく、野球の未来やアメリカでのことなど建設的な会話が闊達に飛び交う有意義な時間だったと萩原氏は振り返る。

「選手とマネジメント側の人間が同席すると、会話が途切れたり、互いの出方を窺うような時間があったりするんですけど、本当に話がよどみなく尽きることがなかったんです。おひらきにしなければいけない時間まで話し込んでしまって、終わった後、スタッフと『今日はいい時間だったね』と、感慨にふけってしまうほどでした。後日、『筒香選手本人も素晴らしい時間だったと感じてくれていたようだ』という話を耳にしました。とにかく話が尽きなかったこと、そこにすべてが凝縮されていると思いますね」

 筒香復帰というDeNAにとって決して失敗することのできないミッションを終え、改めて萩原氏は安堵した口調でそう言った。

 そのスター性や影響力ゆえに球界やファンを巻き込んだ、今回の“筒香狂騒曲”。しかし最後は収まるところに収まったと言っていいだろう。とはいえ、筒香がDeNAに戻ってきた意義や結果を問われるのはこれからだ。晴れてハマスタに再降臨した背番号25は、果たしてどのように存在感を示していくのか興味は尽きない。

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