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福岡堅樹や松島幸太朗と一緒にW杯で見たかった…ラグビー黄金世代“消えた天才”の今「エディーが惚れた才能」「先輩も驚いたブレイクダンス」

posted2024/04/02 11:00

 
福岡堅樹や松島幸太朗と一緒にW杯で見たかった…ラグビー黄金世代“消えた天才”の今「エディーが惚れた才能」「先輩も驚いたブレイクダンス」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

2012年3月、エディー・ジョーンズHCに認められ、当時大学生ながら日本代表に名を連ねた竹中祥

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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Sankei Shimbun

9年ぶりにラグビー日本代表ヘッドコーチに復帰したエディー・ジョーンズ。今年2月の代表候補合宿では9名の大学生を抜擢したことが話題を集めたが、遡ること12年、第一次政権の初陣でも複数の大学生を招集していた。同期の松島幸太朗や福岡堅樹よりも先にジャパンの一員となり、将来を約束されていた男の波乱万丈のキャリアを振り返る(NumberWebオリジナルインタビュー全2回)

 背番号15同士の戦いは熱かった。

 2024年3月23日の秩父宮ラグビー場、リーグワンの東京サンゴリアスvs横浜イーグルスの一戦。サンゴリアスのFBは日本代表で3度のW杯に出場するなど55キャップを持つ松島幸太朗。そしてイーグルスのFBは、松島とともに昨年のW杯フランス大会日本代表の小倉順平。ハイボールを競り合い、カウンターアタックを止め合い、キックで陣地を取り合い……最後尾に構えるFBというポジションでは珍しいほど、円熟期を迎えた2人は“トイメン対決”を繰り返した。

「楽しかったですよ」と試合後の両者は口を揃えた。

「もともと(小倉は)タックルも含めて良い選手ですし、簡単に勝てる相手じゃないし」(松島)
「相手が幸太朗ってことはそんなに意識してないけど、日本代表という自覚はありますから」(小倉)

「なぜあの男がここにいないのか……」

 小倉と松島。2011年の正月、花園ラグビー場で行われた全国高校大会では桐蔭学園のチームメイトとして戦った。決勝戦で東福岡と引き分け、両校優勝ながら同校初の高校日本一を勝ち取った。そのチームをキャプテンとして率いていたのが天才的なゲームメークと足技をみせた背番号10の小倉順平であり、しなやかなランニングでトライを量産したのが背番号15の松島幸太朗だった。

 それから13年の時を経て、高校生だった2人はW杯も経験し、リーグワンのトップ選手として日本ラグビー界の頂点で戦っている。

 だが、彼らの輝きを見れば見るほど、もうひとつの思いが湧き上がってくる。それは「なぜあの男がここにいないのか……」という思いだ。

 13年前の全国制覇のとき、小倉・松島と同様に、あるいはそれ以上に輝いていたのが背番号14の竹中祥だった。

【次ページ】 超高校級のフィジカル「和製ロムー」

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