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『不適切にもほどがある!』で注目の1986年…スポーツ界の“無双”は?「三冠バース・落合博満、ムキムキ千代の富士、マラドーナは“不適切”」

posted2024/03/23 20:00

 
『不適切にもほどがある!』で注目の1986年…スポーツ界の“無双”は?「三冠バース・落合博満、ムキムキ千代の富士、マラドーナは“不適切”」<Number Web> photograph by TBS

『不適切にもほどがある!』の主人公・市郎。彼らが生きる1986年のスポーツ界とはどんなものだったか

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茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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 話題沸騰中の金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』。1986年と2024年をつなぐタイムスリップコメディだが……2つの時代を「スポーツ」という視点で見ると、どんな世相だったのか。<全2回の第1回/第2回も配信中>

 ええっ! PLが休部って何があったんだよ!? 大阪桐蔭って何!?

 2024年を生きる野球ファンなら〈いまさら何、驚いてんの?〉という事実だ。でも、この人にとっては驚天動地かもしれない……。

 TBSで話題の金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』の主人公・小川市郎である。

 観てない人のために公式サイトから「あらすじ #1」を一部引用すると……。

〈1986年――。小川市郎(阿部サダヲ)は、“愛の鞭”と称した厳しい指導をするのが当たり前な昭和の体育教師。野球部の顧問も務め、生徒たちからは「地獄のオガワ」と恐れられていた。その一方、家では男手一つで17歳の一人娘・純子(河合優実)を育て、娘の非行に手を焼く普通の父親でもある。最近は市郎の帰宅時間をやけに気にする純子が男を家に連れ込み“ニャンニャン”するのではないかと心配していた。ある日、市郎は、いつものようにタバコを吸いながらバスで帰宅中、ついウトウトしてしまう…。〉

 という感じで、2024年の現代にタイムスリップして物語が始まる。

セーラーズ、チョメチョメ、そしてケツバット

『不適切にもほどがある!』で描かれている、1986年と2024年という2つの年代。ドラマを見ていると38年間というサイクルが日本に大きな変化をもたらしたことを実感させられるし、さらには脚本・宮藤官九郎らしい小ネタがちりばめられている。だから〈セーラーズ、私もバッタもんつかまされた!〉〈学校でチョメチョメ連呼してたら先生に超怒られたな……〉と昔話をしてしまう視聴者も多いはずである。

 ファッション、テレビ番組、駅の伝言板などなど、ドラマ内では昭和には当たり前だったけど、今では過去の引き出しにしまわれている文化が数多く登場する(公式サイトを見ると「昭和用語集」というページもあるほど)。

 それはスポーツを取ってもそうだ。市郎が部活中にケツバット、水を飲んだら激怒する……健康・メンタル面を考えれば、不適切にもほどがある暗黒史である。

バース(板東英二も)を筆頭にスポーツ選手の名も続々

 その一方で劇中のセリフに当時のスポーツ選手の名前が出てくると、ついクスッとなってしまう。

 例えば「バース」、あとは“俳優”の板東英二である。

【次ページ】 「#八嶋無双」…ではなく「無双」のアスリートだらけ

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