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久保建英は「悔しさのあまり顔を」「痛みにピッチに拳を叩きつけ…」カメラマンが見たアジア杯後のソシエダ連戦、リアルな表情〈CLも奮闘〉
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2024/02/15 17:02
久保建英はアジアカップ後もレアル・ソシエダでのハードワークが続いている
またこの日は、カルナバル(カーニバル)の期間にあたり、仮装した姿も多く見られ、キックオフ前にも仮装したダンサー達が会場のボルテージを上げた。
相手は明らかに久保を警戒してきたが
久保は3トップの右ウイングとしてポジションを取ると、5バックを敷いたオサスナの左大外ホアン・モヒカがその久保のマークについた。そのマークは厳しく縦への突破を警戒されると、久保はカットインから中央へ、また逆サイドへの展開を試みた。また、やや内側のレーンにポジションを取り、大外をサイドバックのアランブルに活用させるようなシーンもあった。
またこの日のソシエダは、左ウイングとして先発出場のアルセン・ザハリャン、冬に加入の左サイドバックであるハビ・ガランの動きも好調で、両サイドからオサスナの牙城突破を試みた。
バックラインの裏へ抜け出した久保のパスからザハリャンが決定機を迎え、またCFアンドレ・シウバがボックス内でキープした際に、足を踏まれて倒されたように見える際どいシーンもあったのだが……。
試合を通してのポゼッション率は68%を超え、シュート数も21を数えた。その中で久保も3度、〈これは!〉という決定機を迎えている。
前半終了間際の38分、左サイドからのクロスのこぼれ球をコントロール。際どいシュートを放ったが、ファインセーブにあった。
ハビ・ガランのクロスに対してできた混戦から敢えて距離を取ることで久保は大外でフリーの状況を作り出した。
混戦を経て軌道を変えたボールにゴールを背にして一瞬で反応すると、左足甲は水飛沫を上げてボールをコントロール。落ち着いて2タッチ目でゴールへ蹴り込んだ。鋭い軌道はニアサイドを突き破るかに思われたが、相手GKエレーラが反応、弾き出された。
後半に入って49分、CKから相手FWアンテ・ブディミールに先制点を奪われた直後には、左サイド深くからのグラウンダーのクロスに飛び込みダイレクトで蹴り込んだが、わずかにゴールを捉えることができなかった。
チャンスを決めきれず、顔を覆うシーンも
終盤にかかった68分、サイドからのクロスに飛び込んだ久保は、マーカーであるモヒカの前に入り込むことに成功。ボールを蹴り込むだけに見えたが……モヒカが捨て身で投げ出した足の影響だったか、ダイレクトシュートなのかボールをコントロールするのか判断が遅れたためだっただろうか、ゴールすることはできなかった。