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「大学時代の田澤廉は、目一杯の練習をしていなかった」駒澤大総監督・大八木弘明が語る“4人の愛弟子”の現在地「まずは世界で入賞争いを」

posted2024/02/04 11:01

 
「大学時代の田澤廉は、目一杯の練習をしていなかった」駒澤大総監督・大八木弘明が語る“4人の愛弟子”の現在地「まずは世界で入賞争いを」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

2023年、監督として挑んだ最後の箱根駅伝で総合優勝を飾った際の大八木弘明

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加藤康博

加藤康博Yasuhiro Kato

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Nanae Suzuki

駒澤大総監督として初めての箱根駅伝を終えた大八木弘明(65歳)。指導に当たってきた「Sチーム」の篠原倖太朗、鈴木芽吹、佐藤圭汰、そして実業団1年目の田澤廉は箱根の“その先”、世界を見据えた挑戦を続けている。「指導者人生の第2章」と位置付ける現在について聞いた。《NumberWebインタビュー全2回/前編から続く

 前編では総監督として挑んだ初めての箱根駅伝を振り返ってもらった。では総監督として過ごした春からの約1年はどんなものだったのだろうか。

「海外での合宿やレースにこれまで以上に出られたことが一番の変化です。その中で世界への意識がより強くなり、イメージが具体的になったと思います。監督時代はどうしても駅伝のことを考えながらの指導でしたが、今は世界と戦うための練習に集中できています。

 以前は“世界で戦う”と言ってもまずは出ることを第一に考えていましたし、出てもレースの中で世界のトップクラスには中盤で離されてしまうことが多く、“それも仕方ない”と思っていましたが、今は勝負が動くラスト1000mまで先頭集団に残るにはどうすればいいかを考えるようになりました」

大八木弘明と“4人の愛弟子”

 OBでトヨタ自動車に所属する田澤廉を中心に、昨年2月と11月にアメリカ・アルバカーキ、7月にはスイス・サンモリッツで合宿を行った。駒澤大Sチームの鈴木芽吹、篠原倖太朗、佐藤圭汰はその一部のみの参加だったが、佐藤は合宿だけでなく、年間を通じて海外のレースに多く参戦している。

 教え子たちと海外を回る中で大八木が感じた世界との差。それはやはりスピードだった。

【次ページ】 大八木が見た「田澤廉の実業団1年目」評価は?

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