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野村克也が命名、F1セブンは「単なる思いつきですよ」阪神時代の腹心&選手が振り返る“アレ”「監督自らホームスチールの指導を…」「野村さんはキャッチコピーの名人」
posted2024/02/11 06:00
text by
長谷川晶一Shoichi Hasegawa
photograph by
JIJI PRESS
「アレ」「思いつき」…F1セブンとは何だったのか
野村克也が阪神タイガースの監督だった1999(平成11)年から2001年までヘッドコーチを務めた松井優典は言う。
「アレは単なる思いつきですよ」
あるいは、阪神時代に野村の下でプレーした沖原佳典も口をそろえる。
「アレは単なる語呂合わせから始まったもので、ただの思いつきだったものです」
松井、そして沖原がそれぞれ「思いつき」と言い、「アレ」と口にしたものは何か? 就任3年目であり、結果的に阪神監督の最終年となる2001年に突然誕生し、同年限りで自然消滅したムーブメント。それが「F1セブン」だった。沖原は続ける。
「あの年の阪神には足の速い若手選手がたくさんいました。そこで野村さんは僕らを売り出すために、そして相手チームに対して、“今年の阪神は足を使った野球をするぞ”というアピールを込めて、《F1セブン》と名づけたんです」
報道陣との話の流れからたまたま生まれた
2001年2月6日、春季キャンプ練習終了後のことだった。野村は報道陣との間でこんなやり取りを残している。