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アジア杯日本代表・伊東純也と中村敬斗の“フランスで愛される日常”…日本語で「あなたは私のお気に入り」アジア杯でも期待の両ウイングを撮った
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2024/01/13 11:04
伊東純也と中村敬斗。アジア杯日本代表の両翼として期待される2人は、所属するランスでどのような戦いを見せているか
その中村が25分、サイドからのクロスをダイレクトで打ち抜き先制点を奪った。伊東がボックス内の混戦で粘り強くボールをキープ、再度作り直し上げられたライナー性のボールは、ショートバウンドし合わせるだけでも難しかったはずだが、見事に右足を振り抜いた。GKは自身のニアサイドを抜いたボールに反応することもできなかった。
試合終了後、右足の様子を気にする姿が…
ゴール直前の21分には、相手の一発退場により数的優位に立ったこともあり、追加点こそ奪うことはできなかったが、危なげなくランスが勝利を手に入れている。その中で伊東は、自身のゴールを積極的に狙ったが、決め切ることはできなかった。2人の日本人はフル出場し勝利に貢献した。また終了直後には、接触により右膝から腿あたりを気にする伊東の様子が見られた。
なおスタンドには日本語で「中村さん、ジャージをお願いします」、「伊東あなたは私のお気に入りの選手です、あなたのジャージをいただけますか」と日本語で書いたボードを掲げる子供や女性の姿もあった――。
元日の日本代表戦でも2人は存在感を見せた
そして年を跨いだ2024年1月1日、代表史上初となる元日の代表マッチ対タイ戦が行われた。アジアカップを見据え新国立競技場で行われたこの試合で伊東はキャプテンマークを巻いて先発出場。本戦メンバー当落選上の選手を主体としたチームと共に、タイの粘り強い守備を崩し切ることができなかったが、若いチームを精力的に引っ張った。
後半頭から中村、堂安律が投入されると流れは一気に日本のペースに。
51分、堂安から左サイドへ展開されたボールを伊東がボックス内へ。伊東のパスは乱れたが相手へ当たったボールをゴール前まで駆け上がった田中碧がコントロール。2タッチ目で落ち着いてゴールへ蹴り込んだ。
61分には、右サイドバック毎熊晟矢のクロスを中村がダイレクトで合わせた。ランスでのゴールに酷似したシーンだったが惜しくもポストに弾かれた。それでも72分、自身も絡んだ組み立ての中から放った南野のシュートのこぼれ球に詰めてゴールを奪った。これで中村は、国際Aマッチ出場5試合で5得点とした。
中村は「たまたまボールがこぼれてきてラッキーだった」とのコメントを残したが、「ペナルティーエリア内に入ることを意識している」とも語っており、ランス、代表とさらなるゴールが期待できそうだ。
タイ戦ではさらにオウンゴール、代表初出場となった川村拓夢、南野拓実のゴールも生まれ、日本が5-0と快勝した。
試合直後に発表されたメンバーには、田中、鎌田大地、古橋亨梧らのサプライズ落選とともに、この試合には招集されなかったリーガ、プレミア組の久保建英、三笘薫、冨安健洋が合流し、12日から始まるアジアカップへ臨むこととなる。
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