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史上最高の175億円超! 潤沢な米女子ゴルフ、来季は“9名の日本人”が席巻!? あと一歩の畑岡奈紗、渋野日向子の再出発、サバイバル突破の新顔
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桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph byYoichi Katsuragawa
posted2023/12/26 06:04

熾烈な予選会を突破し、2024年米女子ツアーの出場権を獲得した吉田優利(左)と西郷真央。賞金総額は過去最高175億円超、戦いは1月から始まる
残念な結果に終わったのが馬場だった。
11月に日本ツアーのプロテストに合格後、米国でのプロデビューを目指してきた。108ホールを戦い抜いたものの62位で、メンバー入りとなる45位タイのラインにも届かなかった。昨年の全米女子アマチュア選手権を制した逸材。すでにトップツアーでプレー経験が十分な選手たちに飛距離で勝っても、チャンスでパットを決めきれないシーンが相次いだ。
スコアメーク、コンディショニング、メンタル面の充実……。先輩プロたちとの意識の差や違いを痛感した長丁場になったかもしれない。「来年、再来年、自分がどのフィールドで戦っているか分からない」。
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2024年、安定した出場資格があるのは米国、日本ともに下部ツアーになる。それでもまだ、高校卒業を来春に控えた18歳である。今回、8人の日本勢が挑戦した2次予選会を最年少にしてただ一人、通過したことも忘れてはならない。
米女子ツアーに日本人が9名も!
1月にフロリダで開幕する2024年の米女子ツアーには実に9人が定着する。西郷、吉田よりも一足早く、稲見萌寧が11月に日本で開催されたTOTOジャパンクラシックを制して米国進出を決めた。
東京五輪の銀メダリストはかねて“国内ツアー専念”を公言していたため、路線変更への反響は大きかった。予選会を突破した2人よりも優先的な出場資格を持ち、1年を通じて腰を据えてプレーできるのは同じルーキーの中でも大きな強みになる。