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「立浪監督も母子家庭だと…」中日のドラ1右腕・草加勝が明かした思い…大野、柳に続く“エースの系譜”「女手一つで3人の子を育てた母のために」
posted2023/12/17 11:00
text by
渋谷真Makoto Shibutani
photograph by
JIJI PRESS
中日ドラゴンズはドラフト1位で指名した右腕の草加勝(亜大)に、背番号「14」を用意した。今シーズンまでは谷元圭介が背負っていたが、ファンにとって最も印象深いのは1989年から2001年までプレーした今中慎二ではないだろうか。
当時は全くの無名校だった大阪桐蔭の1期生で、最後の夏は大阪府大会の初戦で散った。つまり何の実績もなかった左投手を、中日はドラフト1位で指名したのだ。だが、その見立てに間違いは無かった。細身の体から繰り出す快速球で打者を圧倒し、必殺のスローカーブでおもしろいように体勢を崩した。1年目に初勝利を挙げ、2年目には早くも二ケタ勝利、そして5年目には沢村賞に選出。まさに90年代を代表する大エースである。
覚醒の原点
その系譜を受け継ぐ草加にとっても、14番は「縁起のいい番号」だ。
「大学3年の秋に初めて結果を出せたんですが、その時の背番号が14だったんです」