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大谷翔平が思わず「失礼ですね(笑)」と返した質問って?「(野球選手は)仕事だという感覚ではない」やっぱりスゴかった独自の“仕事論” 

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斎藤庸裕

斎藤庸裕Nobuhiro Saito

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photograph byGetty Images

posted2023/11/16 11:01

大谷翔平が思わず「失礼ですね(笑)」と返した質問って?「(野球選手は)仕事だという感覚ではない」やっぱりスゴかった独自の“仕事論”<Number Web> photograph by Getty Images

ベンチで楽しそうに笑う大谷翔平。活躍の裏には、誠実な「仕事論」があった

誠実すぎる「子どもたちへの思い」

 淡々としているようにも思えたが、真意は別にあった。2021年11月、日本記者クラブで会見を行った際、子どもたちへのメッセージを問われてこう答えている。

「プレーする側としては、(ファンに)夢を与えようとか、元気を与えようみたいなものはまったく考えていないので。そう受け取ってもらえたらうれしいなと思って毎日、頑張ってますし、そう受け取ってくれるのは、その人がそういう感覚を持っているからなので、そういう純粋な感覚があるなら、それはそれで素晴らしいことですし。野球をやっている子はとくにうまい選手を目標に頑張ると思うので、僕自身がやっぱりそれに値するようなというか、目指されても問題ないような人間として今後、頑張っていきたいなと思ってますし、そうなるように子どもたちも応援してます」

 言葉で激励することもあるが、それよりも試合に集中し、投打で全力プレーに徹する。その結果、子どもたちが憧れ、目指すべき選手になれればいいというスタンス。それは大谷自身が少年時代、そんな選手たちを目標にしてきたからだろう。

「憧れ」からすべてが始まる

 WBCでは二刀流で侍ジャパンを牽引し、3大会ぶりの世界一奪還に貢献した。大会後の会見では、次世代を担う選手たちに向けての思いを語った。

「僕自身(WBCで日本の)優勝を見てきて、こういうふうになりたいと思ってきたし、そうなることができて素晴らしい経験をさせてもらった。今野球を楽しんでいる次の世代の子たちが僕らも頑張りたいと思ってくれたら、それは本当に幸せだなと思います」

 WBCでは第1回と第2回大会で侍ジャパンが連覇。当時、野球少年だった大谷はイチロー氏(現マリナーズ球団会長付特別補佐)やダルビッシュ有(現パドレス)ら、日本を代表するスター選手たちの活躍を目の当たりにし憧れた。

「小さい頃からずっと夢見てきましたし、この大会で優勝するっていうのを目標の一つにしてきた」

 自分の目で見て、感じて、夢を抱き、目標とした。

【次ページ】 人を感動させるために野球をやっているわけではない

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