すずの「すべての自信の源」

　強気なキャラも小気味いい動きも、すべて含めてスターダムファンの“おなじみ”だ。スターダム専念を機に減量にも取り組んでいる。

「8kg落として、デビュー当時と同じ53kgになりました。動きやすくやったし、減量は楽しかったですね。意外とストイックな生活が向いてるのかも（笑）」

　キャリアの中で筋肉がついているから、デビュー当時と体重は同じでも中身が違う。アイスリボンではハードコア7番勝負、プロミネンスではデスマッチ10番勝負と男子と対戦する機会が多かったため、少しでも体を大きくという意識があった。しかしスターダムではスピード重視。もちろん男子とデスマッチで闘ってきた経験も活きている。

「他の選手は経験してないことなので。それがすべての自信の源になってますね」

スターダム専念を決めた理由

　リーグ戦では連敗もあり、あと1敗もできないという状況から勝ち星を重ねた。しかしどんな状況でも「今年は自信がある」と言い続けてもいた。

ポーズを決めるすず。背後には決勝の相手・舞華（写真をクリックすると「この記事の写真」に飛びます。流血等の写真を含みますので、ご注意ください）　©Essei Hara

「スターダムに専念したことで、毎回より深く考えて試合をするようになりましたね。団体ごとにスイッチを切り替える必要がなくなったので」

　目標であるプロレス界の顔になるためには、スターダムで勝つことが一番だとすずは考えていた。女子プロレス最大の団体というだけでなく、プロレス界全体を見渡しても最も勢いがあるのがスターダムだ。

「プロレス界の顔になる近道がスターダム。このリングでトップに立つ意味はデカいなと。狙うはベルト総取りですよ。スターダムは自分に合ってるとも思いますね。選手が全員ギラギラして、隙あらば蹴落とそうとしてる」

　ジュリアや中野たむといった現在のトップ選手たちに対して“世代闘争”をアピールしたこともある。それは「上の選手と一気に当たる状況を作りたい」という気持ちからだった。

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