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「久保建英が敵地の子供にユニをプレゼント!」“愛されすぎなタケ”の神対応…「お米がパリッと」バレンシア名物パエリアも食べて撮った
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2023/10/01 17:01
バレンシア戦では温存となった久保建英。ビルバオ戦でもゴールを挙げるなど好調だ
バレンシアからしてみれば、FKを与えたのはセンターサークル付近でのファールであり、ゴールにつなげられるようなものではなかったはずだったが……。
さらにバレンシアには不運があった。前半終了間際の42分、45分と立て続けにアマラーがカードを受けて退場となった。
1人多い状況のソシエダは、後半頭よりカードを受けたトラオレ、サラテに代えスビメンディ、オドリオソラを投入。61分には、ブライスもピッチに入って中盤のテコ入れをしている。ブライスと代わりピッチを後にしたトゥリエンテは、早い交代に不満を露わにしたが、その様子を察知してか久保が話しかける姿もあった。
子供ファンにユニをプレゼントする姿も
ソシエダは72分にティアニーの負傷で交代すると、5人の交代枠を使い切っている。
久保は、ゲーム中のアップには一度も出ないまま、この日を終えた。
終盤にかけてソシエダは、1人少ないバレンシアに押し込まれる展開が続いた。その時間帯には久保がベンチから身を乗り出し、そして試合終了時にはガッツポーズする姿もあった。ピッチで両チーム選手と健闘を讃えあってロッカーに戻る直前には、子供ファンにユニホームをプレゼントするシーンもあった。
チームとしては、試合終了と共に両メンバーが肩で息をするほど厳しい戦いを勝ち切った。指揮官としては、久保を筆頭に大幅なローテーションを行うという、賭けにも近い采配だったが勝ち切った。
そして大事なダービーを、フレッシュな久保と共に迎えることができた。アスレティック・ビルバオとの一戦、久保はその期待に応えるかのように――後半立ち上がりにチーム2点目となる貴重な追加点を奪った。ル・ノルマンとオヤルサバルにもゴールが生まれて3-0としたダービーでの完勝は、バレンシア戦の価値をさらに高めることにもなる。
21時半開始はゲンナリするけど、グルメで楽しいことも
実は第7節の日程を見た時、「21時半か……」と溜息とまではいかないものの、自分の中に重い心持ちを感じた。
スペイン歴も長くなり、随分こちらの時間の流れにも慣れてきた。21時半、時には22時のキックオフタイムにも仕事としては順応せざるを得なかった。でもやはり、どこか拒否感が出てしまう。
試合が終わる頃には、日付が変わっていたという撮影も何度もあった。撮影することと同じくらい、撮影後の仕事も大切だし、大変だったりする。急ぎ仕事も最後の写真を送る頃には、落ちてくるまぶたをこじ開け、なんとか気合いで……なんてことも。