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久保建英2ゴールでソシエダスタッフ「なんて日だ!」“動画には映らない”タケの喜怒哀楽…ナゾの“16メッセージ”は本人談「ヒミツです」
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2023/09/06 11:01
スペインで自身初となる1試合2ゴールを叩き込んだ久保建英。文句なしの4戦連続MOMで日本代表へと合流した
SBトラオレより右サイドへ開いた久保のもとへパスが届くと、久保はゴールに向かって前進する。
相手SBが立ちはだかったが、久保を追い越す動きを見せたトラオレを囮にして左に半歩ボールを持ち出すとそのままシュート。相手に当たって見事な弧を描いたシュートがゴールへ吸い込まれると、久保は喜びの雄叫びをあげた。
スタジアムには〈タケ・クボ〉の名がリピートされ、サポーターが後ろ向きになり飛び跳ねると、ボルテージはピークに達した。
後半、自分のゴールよりも久保が喜んだ瞬間とは
1点のリードで迎えた後半、ソシエダメンバーは自信を取り戻したかのように躍動する。
追加点は59分、久保の折り返しを受けたブライスからのラストパスを、スビメンディがダイレクトで見事なミドルシュートを打ち込んだ。
その直前、久保はバレネチェアとのワンツーで決定機を迎えようとしていた。ただ相手CBミケルに引き倒されチャンスをものにすることができず、ファールも取られず激怒する姿があった。
そして次のプレーで、ボックス内でボールを受けると、迫るミケルを前に左足でボールを舐め相手のタイミングをずらして、冷静にブライスへとパスを通し得点へ繋げている。倒されてもただでは済まさない。力を技でねじ伏せる。スペインで戦う久保の真骨頂だった。
何より、自身のゴール以上に喜ぶ久保の、そしてチームの一丸ぶりを感じさせる印象的な写真を撮ることができた。
67分、オヤルサバルの技アリのパスをバレネチェアが流し込んで追加点を奪う。76分には、ボックス内の久保からオヤルサバルへのパスが相手のオウンゴールを誘い5対1と試合を決定づけると、79分、大声援に包まれて久保はピッチを後にした。
ベンチ前では、厳しい言葉で声掛けしていた監督イマノルが破顔で久保を出迎えている。