今夏の移籍期間で強豪リバプールから加入したベテランMFは、長所のユーティリティ性を活かし右SBで先発した。加入して間もないが、まるでずっとブライトンでプレーしてきたかのように縦横無尽に走り回り、勝利に貢献した。

「ミルナーがスムーズにやっているように見えましたが……」と聞いてみると、三笘は「うん、うん」と静かに頷く。元イングランド代表MFについて、次のように言葉をつないだ。

「試合を見ていても分かると思いますけど、あの年齢で、あのクオリティを出せる選手はなかなかいない。スッと入って、あれだけのパフォーマンスができるというのは、本当にすごい」

今夏リバプールから加入したミルナー（37歳）　©Getty Images

　トレーニングの紅白戦では「左MFの三笘」と「右SBのミルナー」がマッチアップすることもあるという。三笘は「僕も練習でやりましたけど、やっぱり厳しい相手だと感じます」とし、MFを本職としながらSBもこなすミルナーの対人守備を称賛した。

　またミルナーは、ドレッシングルームで早くもリーダーシップを発揮しているようだ。三笘は「もうチームのリーダーみたいな感じですね。新しいリーダーが入ってきて、また活気が出ています」と明かす。マンチェスター・Cやニューカッスル、アストン・ビラ、リーズなどを渡り歩いてきたミルナーの加入効果は絶大のようである。

「お前はあっちに行ってろ」

　実際、筆者も思わず唸ったシーンがあった。

　プレシーズンマッチ最終戦となった、8月6日のラージョ戦。試合中に19歳のフリオ・エンシソが相手選手から挑発を受け、3人に囲まれる場面があった。カッとなって、敵にやり返すエンシソ。トラブルになりそうな雰囲気が漂ったが、素早く止めに入ったのがミルナーだった。

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