プロレス写真記者の眼BACK NUMBER

内藤哲也がG1優勝後に語った「IWGP王座よりも東京ドームのメインの方が上」…満身創痍の41歳は“4年越しの大合唱”を実現できるのか 

text by

原悦生

原悦生Essei Hara

PROFILE

photograph byEssei Hara

posted2023/08/16 17:22

内藤哲也がG1優勝後に語った「IWGP王座よりも東京ドームのメインの方が上」…満身創痍の41歳は“4年越しの大合唱”を実現できるのか<Number Web> photograph by Essei Hara

6年ぶり3度目の『G1 CLIMAX』優勝を果たした内藤哲也は、来年の東京ドーム大会のメインイベント出場を決めた。8月13日、両国国技館

 当時37歳だった内藤も、気づけば41歳になった。

「怪我のこともありますし、年齢的な部分とかも考えると残されたチャンスというのはそう多くはないのかな。『また来年頑張ればいいや』『5年後でもいいか』って思えるほど、今のオレには時間的な余裕はない。そういう意味で今年のG1 CLIMAXにかける思い、ここで結果を残さなきゃって思いは、過去に優勝した時よりも強かったのかもしれない」

「IWGP世界ヘビー級王座より東京ドームのメイン」

 内藤は2013年、2017年とG1に優勝してきた。IWGPヘビー級王座は3回、インターコンチネンタル王座は6回獲得している。それでも今回の優勝は格別なものだったようだ。

「新日本プロレスのレスラーにとって、G1 CLIMAXの優勝決定戦ってすごく特別な舞台。オカダとはもう何度もシングルマッチをしましたけど、まだ若手時代、同じ部屋で、寮生活を過ごしたオカダと、G1 CLIMAX優勝決定戦という舞台で初めて向かい合えたこと。そして、そのオカダに勝利して優勝できたこと。なんか、初めての優勝も2回目の優勝も、すごく印象に残る優勝ではありましたけど、(今回は)それ以上に印象に残るし、すごく価値のある優勝だったのかなと思います」

 現在のIWGP世界王者はSANADAだ。EVILらがちょっかいを出していることもあって、内藤が東京ドームのメインイベントに挑戦者として上がるとき、王者が誰なのかは定かではない。

「たとえ相手が誰であろうとオレがメインイベントのリングに立つことには変わりないと思っているし、その相手を倒して東京ドームで大合唱することが、今のオレの一番の目標であり一番のモチベーション。オレの対角線に誰が立っているのかということに関しては、それほど興味がない。あくまでもベストな状態で東京ドームのリングに自分自身が立つこと。それが一番気にしていることですかね」

 内藤は続ける。

「オレはIWGPヘビー級王座への憧れはすごくありましたけど、IWGP世界ヘビー級王座に関しては、ギリギリまで反対しましたからね。ギリギリまで抵抗したのがオレですから。だから、今、現在で言うと東京ドームのメインイベントとIWGP世界ヘビー級王座、もう比べられないくらい明らかに東京ドームのメインイベントの方が上ですよ。それは今、現在であって、じゃあ実際に東京ドームでベルトを獲得してみたらIWGP世界ヘビー級王座っていうのが、『うわー』ってオレの中で上がってくるかもしれない。取ってみないとわからないですけどね」

 真夏の覇者・内藤哲也はしみじみと語って、微笑んだ。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

関連記事

BACK 1 2 3
#内藤哲也
#オカダ・カズチカ
#ウィル・オスプレイ
#ジェフ・コブ
#シェイン・ヘイスト
#ヒクレオ
#KENTA
#SANADA
#EVIL

プロレスの前後の記事

ページトップ