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ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
「“実況寿命”への挑戦ですよ」レジェンドアナウンサー・古舘伊知郎(71歳)のいま「俺にとってのドン・フライなんだ」NOAH実況で誓う“衰えの美学”
posted2026/07/16 11:01
7月18日のNOAHビッグマッチで実況を務める古舘伊知郎(71歳)
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堀江ガンツGantz Horie
photograph by
Gantz Horie
◆◆◆
「ジジイのちぎれションベンみたいなもんで…」
――古舘さんと言えば、言葉を矢継ぎ早に放つアップテンポな実況でプロレスの実況を変えた人ですけど、1.1武道館の高橋ヒロム vs AMAKUSAの時は、とくに序盤から中盤、ゆったりとしたテンポで一つ一つの言葉をしっかり伝えるような実況をされてるなと感じました。あれは、あえてスタイルチェンジをしたんですか?
古舘 そこは衰えがあるから、ローテンポにならざるをえないんですよ。20代の時は、アイドリングなしで最初からドンと声を張ってしゃべれたんです。それも何試合も。でも、それができなくなったから、今はペース配分を考えざるをえない。クライマックスで声が出なくなったら、視聴者にもレスラーにも失礼ですからね。だからよく言えば老獪。悪く言えば、ジジイのちぎれションベンみたいなもんで、一気にドバーッと出せないから、最初はチョロチョロ出してるっていうね(笑)。
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――でも、そこもプロレスラーと同じですね。アントニオ猪木も武藤敬司も年齢とともにスタイルをマイナーチェンジしてましたから。
古舘 だから、そこの衰えの美学を1周回っておもしろいと思ってもらえるのか、もうやめとけと言われるのか。そこが一回一回の勝負ですよね。自分で自分に「ダメだったら引退だ」みたいな最後通牒を突きつけるような感じも、プロレス的でおもしろいかなと思うんですよ。
べつにあえて恥をかくリスクを取らずに消えていけばいいじゃないですか。でも、ボクの場合は仕事を通じて自分に「まだやれんのか?」というものを突きつけて、ダメなら退職、まだもう少しできそうなら嘱託で延長してもいいよ、みたいな。それを毎回、自分で測ってるわけですよ。ギャラをもらいながらね(笑)。
だから今回は、形を変えた“退職代行”ですよ。自分で自分のプロレス実況引退を決められないから、NOAHを通じてABEMAと視聴者に判断してもらう。これで本当にダメだったら「モームリ」って言ってもらうというね(笑)。
