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「明らかに休みが必要だ」メジャー名将がホームランキング独走の大谷翔平に“休養のススメ” 「最低でも10試合は…」
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph byNanae Suzuki
posted2023/08/17 17:00
打っては42本塁打、投げても10勝と獅子奮迅の活躍を続けている大谷翔平。敵将のベイカー監督が”休養”について警鐘を鳴らした
メジャーリーグは年間162試合を戦うが、大谷がほぼ休みなく試合に出続けていることは明白だ。今季(8月16日時点)もすでに119試合に出場しているが、これはメジャー5位タイの記録になる(※120試合の1位タイが4人)。
ベイカー監督が言うような10試合前後の休養日は、過去3年間大谷にはないようだ。もちろん162試合出場している選手もいるし、疲労などは個人差があるので絶対に休まなければならないわけでもない。
だが、過去2年のデータを見ると気になる点がある。
過去2年、大谷は8月下旬から100球を超える投球をする試合が多い。特に2022年は最後7試合の登板5試合で100球以上投げている。
ダブルヘッダーで痙攣により途中交代も
一方、投球数に反比例して、過去2年間の9月の本塁打数はほかの月と比べると減少し、各3〜4本に留まっている。2021年は9月に敬遠が増えた影響(9つ)も少なからずあるかもしれないが、登板による負担で疲労が蓄積した可能性も拭いきれない。
今季はすでに8試合で100球を超える投球をしているほか、7月27日(現地時間)のタイガース戦では111球の完封後にダブルヘッダーの第2試合に出場し、痙攣で途中交代をしている。体への負担はかなりのものだろう。
プレーオフ進出を目指すチームにとって大谷は欠かせないが、ただベイカー監督の「不調が怪我を誘発することもある」という言葉もとても気になる。
残り40試合強、GMや首脳陣がどのような判断をし、大谷をどう起用していくのか注視していきたい。
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