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「オオタニは6億ドルの価値がある」 クラブハウスの大谷翔平に大人達が集まり…異例の歓声だけじゃなかった、球宴選手からの“ラブコール”
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byJIJI PRESS
posted2023/07/15 17:03
異例の「Come to Seattle!」コールも起きたオールスター。大谷翔平の移籍について、選手・監督・代理人らが語った話
「彼は6億ドルの価値がある」「マリナーズは確実にオファー」
契約額に言及した選手もいた。2021年に大谷と本塁打王を争ったロイヤルズの正捕手サルバドール・ペレスとブルージェイズの守護神ジョーダン・ロマノのふたりは口を揃えて言った。
「彼ならば6億ドル(約846億円)の価値があるね」
マリナーズファンが贈った「Come to Seattle」のラブコールの背景を説明してくれたのは地元シアトル・タイムズ紙のマリナーズ担当、ライアン・ディビッシュ記者だった。
「17年のオフの大谷獲得レースではマリナーズが2位に終わったと多くの人々が思っているからね」
その上でディビッシュ記者は球団幹部を取材した自身の“持ちネタ”も教えてくれた。
「エンゼルスはこの夏のトレードには出さないだろう。だが、大谷がFAになればマリナーズは確実にオファーを出す。8年総額5億ドル(約705億円)は喜んで出す。これは間違いない。マリナーズはドジャースや他の球団が多くのお金を積むことを恐れているが、大谷の決断が金銭的な部分でないことを彼らはわかっている。彼の決断は金銭の多さでなく、この球団が彼にとって良い球団か、勝つための態勢が整っているかという彼の『フィット感』に基づくものになるはずだ。彼らは6人ローテーションやDHのポジションをエンゼルス同様に約束する。大谷が望むことを彼らはすべて受け入れる」
大谷もシアトルの街を気に入っている
大谷は今回の球宴でシアトルの街の印象についても多くを聞かれた。レッドカーペットショーではパレードが行われた観光名所パイク・プレース・マーケットについてだった。
「1回来たことがあります。スターバックス1号店に来た」
出場後の公式会見ではシアトルのファンについても答えた。
「熱もあって、いつも来た時には素晴らしいファンだなと思ってます。ここ2年くらい、オフシーズンは(トレーニングで)シアトルに行ってたりした。街もきれいだし、素晴らしい所だなといつも思っています」
4月のニューヨーク遠征で街について聞かれた際の「(ホテルから)1回も出たことがないのでわからないです」の答えとは随分と違った。